ネットカフェを舞台にした事件がまた起きた。
この手の事件はネットカフェで起きるのがよく似合うような気がするし、次のツイートを見ると、そういう種類の人を呼び寄せる空気感を持ってるように感じられる。
川越ネットカフェ人質事件で確保された男は、職業・住所不詳の長久保浩二(42)容疑者。10年前の愛知豊川信金立てこもり事件の犯人と同姓同名で年齢も、一致するんだよなぁ。 pic.twitter.com/1k8Al3kZc8
— あんくる✈️🍊🐳💙💜☺️🐀🌷🗑️ (@uncle0108) 2022年6月21日
わたしの中ではネットカフェは、昔のマンガ喫茶の延長線上にあるものとの認識だ。
目的がなかったり、時間を潰すことだけが目的だったりという場所としてスタートしたと理解している。
そして、長らくそのイメージは間違っていなかったと思うが、ここに来て変化の兆しも生じてるようだ。
今現在変化が取り沙汰されるということは、実際には割と以前から変化の兆しは出ていたはずで、一時期話題になることが多かったノマドワークとも無関係ではないだろうが、最近の傾向はテレワークの流れを受けてらしい。
上記の事件が起きたのは鍵付き個室でだ。
この鍵付き個室というのがキーワードになりそう。
鍵付き個室のニーズは、テレワークにおける守秘に絡んでのようなのだ。
“スーツ姿の客”がネットカフェに急増 カギは「PCなし席」と「レシートの工夫」
ネットカフェ業界トップの座に甘えず、鍵付き完全個室の整備や、PCなし席の用意、レシートの工夫などさまざまな手立てを講じて利用者を取り込んできた快活CLUB。今後は、利用用途の拡大に向けて、SNSでの利用シーンのシェアなどを活用し、従来のネットカフェのイメージから脱却することに努めていくという。
この記事で取り上げられてる会社が今回の事件の舞台なのだ。
ノマドワークにはフリーランスや自習のイメージが強く、会社員が使う場合は隠れて副業や資格勉強などに使っていたイメージが強いのに対し、最近のネットカフェ利用には利用料を経費として精算するという会社員の正当な業務関連としての利用が増えているらしい。
不特定多数が出入りし、気軽に利用でき、その割には高い要求水準を満たせる場所というのはそうそうないが、そんな特性が盲点となって事件は起きたとも言えるだろう。
サービス業が新しいサービスを提供する場合、想定してる顧客像に照らし合わせるとなんらセキュリティ面でトレードオフはないが、想定してない顧客像の利用もあれば、顧客ですらないような人種だっているのだという点が盲点になるのだ。
より良いサービスが競い合われてる現場では、想定外のセキュリティの欠落があるかもしれないことを忘れてはいけない。
思えば、知床の観光遊覧船事故もこのパターンなのかもしれない。