違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

チラシに感じる温故知新

昭和の頃は、チラシは100枚撒いたら1件反応があれば上出来だと言われていた。

 

平成に移ってすぐの頃は1000枚撒いたら反応は1件と言われるようになった。

 

もちろん業種や商品によって反応の違いは大きく違うだろう、上記で記したチラシの反応率の変化は知人の不動産業者から25年前頃聞いた話。

 

当時はWindows95の登場でPC+プリンターがあらゆる企業や個人に浸透していた頃で、自家製のチラシが盛んになりだした頃の話。

 

チラシと同じ役割を担うものにはFAXもあったので、チラシを語る際には(含むFAX)と注釈があることを忘れてはいけない。

 

 

今やカリスマコンサルになった神田昌典さんが最初に注目されたのはその頃出した『あなたの会社が90日で儲かる』と題した本で、中身は効果的なチラシの作り方だった。

 

 

それから20年以上が経過、チラシなんてとバカにする人は多いだろう。

 

 

今やオワコンと呼ばれる新聞だが、新聞を取ってる人の中には新聞よりも折り込みのチラシの方が楽しみだし役に立ってるという人は少なくないのではないだろうか。

 

ふと、このようなことを思い出して、温故知新的にチラシを考えてみた。

 

 

 

 

ラクスルとワタミ、チラシ配布の効果を可視化する実証実験を実施 動画広告による事前認知の有無で比較 2022年9月21日

具体的には、映画館で上映前に流れる動画広告(シネアド)で事前に認知させた後「焼肉の和民」のチラシを渡した層と、認知なしで住居などへチラシをポスティングした層とを比較。結果、事前に認知させた層はチラシのQRコード読み取り率が約2.8倍に向上した。加えて事前に認知させた層は、認知なしの層と比べてチラシを受け取った当日にQRコードを読み込む傾向が高く、予約フォームへのアクセスも倍以上となった。

 

 

もしかしたらチラシは一周回って新しさを演出する力を持っているのかもしれない。

 

デジタルの浸透とともにチラシが衰退した背景にはコストと効果のバランスに占めるコストが嫌がられたということも大きいだろう。

 

情報だけならば、同じ内容をデジタルで配信すればコストは限りなくゼロで場所や時間の制約も受けない、この違いがチラシの弱みとなったが、ペラッとした紙であっても物理的な存在であるチラシの方が訴求力で逆転できる可能性が戻ってきてるかもしれない。

 

ターゲットなるエリアや人を絞り込むことが出来ればできるほど強みを秘めているのかもしれない。

 

自動車や家電に興味を持つとカタログやパンフレットに関心が湧くが、最近はあるとは限らない。

 

情報だけならメーカーのサイトにあるし、欲しいならダウンロードできるし、印刷すれば物理的な存在になる。

 

でもそれはちょっと違うと感じる人は少なくないかもしれない。

 

カタログやパンフレットは高級チラシとしてコレクションの対象になり得るのだ。

 

 

 

チラシはチラシなりに時代に応じた深化が求められるだろうが、チラシには人の持つ原始的な感情を掻き立てる力が今でもあるように感じられる。