人間は、競争したい人と競争したくない人に分かれる。
最初から分かれてるわけではなく、経験や時間の積み重ねの結果でだ。
競争したい人とは勝ちたい人で、競争したくない人とは勝ち負けにこだわりたくない人。
勝ちたい人とは誰かや世間が作った価値観の中で生きてる人であり、勝ち負けにこだわりたくない人とは価値観が自分自身の内側にある人。
勝てない、負け続ける、その影響が大きい。
小さなフィールドでの戦いが無数にあった時代から、競争の激化がフィールドの序列化につながり、序列の下位にとどまることは負け扱いになった。
競争がのんびりしていた時代では多くの人に勝つチャンスがあったので、勝ち負けにこだわりたくない人でも楽しむ余地があったが、競争が激化するとともにあらゆる分野に競争原理が持ち込まれるようになると、競争から降りる人が出るのは自然の摂理だ。
競争から降りる人がマイナーな存在ならば無視されがちだが、無視できない存在になると何が起きるか?
多くの問題を抱えながらもTwitterはやはりおもしろい。
自分の守備範囲だとカバーできない意見や考えに出会えるからだ。
何が起きるか分からない現代社会の問題や課題のほとんどはSDGs的観点で見ると根底には競争がある。
最終的には確実に破綻するビジネスモデルの根底には競争がある、競争しかないといっても良い。
先進国における少子化問題は、結婚したくない、子供を産みたくないの連鎖が引き起こしてるが、それらはコストや失われる自由の問題と解釈されがち。
次のツイートは連続するのだが最初の一つを紹介する。
これらのツイートを読むと現代社会の何だかなあと思える現象の一部がクリアに見える気がする。
男はモテなくても風俗はいくだろうという見通しがあったと思うんだけど、AVからエロ漫画から、男性の自慰の自閉性が実は非常に強かった。小浜逸夫が書いてたけど、売春からエロ漫画になるに従って、女性の関与が減ると。実際その通りでさらに関与が減る事は報酬も減る。良く言われるおっさんサイクルだ
— 宇佐美潤 (@UsamiJun) 2024年5月14日
上記の連続するツイートに目を通すと風俗界隈に流れ込むお金が減少してるだろうことが想像できる、そしてそのことが少ないパイを奪い合うという過度な競争を生んでるだろうことも。
主に男性視点の話が展開されてるが、そんな視点を持つ男性が増えると結婚市場や風俗界隈の女性の意識だって変化せざるを得なくなる。
競争から降りる人が増えその存在が無視できないレベルを超えると、競争を前提にしたシステムやマッチングは成り立たなくなるはず。
次のツイートは直接競争をテーマにした話ではない、わたしが勝手に根底に競争を感じただけとも言える。
二つのツイートが続く。
出張ついでに世界で最も美しい公共図書館()に行ってきたけれど、室内は雨漏り?結露?してるし、ガラス内部に水が浸入してるし、網入りガラス部は熱割れしとる。
— なまじ しがけん (@niajgnaeskhaim) 2024年5月14日
GRC打ち込みガラスだからメンテも出来ないようで、これが世界的な評価も国内の建築賞も得ているのかと思うと。。。 pic.twitter.com/pIwQSAHLsM
このツイートに寄せられたのが次のツイート。
我が街の有名建築家設計の図書館も長年漏水に悩まされていて、大規模改修でかなりおさまってはいるみたいです。が、建物見学の建築専攻学生に、司書さんが「図書館ですから皆さんは雨漏りしない建物を作ってください。心からお願いします」の言葉で締めていて、なんとも言えない気持ちに・・・
— HAMANAGA/kiyotaka@インチキ里暮らし (@jorvfm) 2024年5月14日
競争が持続可能性を奪っていることが感じられる。
これから何かを選択しなければいけない場合は、それが人であろうとモノであろうとはたまた考え方や価値観であろうと、長続きするかという視点が欠かせない。
瞬間的に魅力を感じる場合ほど要注意だ。