ふと思い立って自転車のペダルを買い替えた。
ふと思い立ったと書いたが、GWの頃からずっと考えていた、買いたいペダルはすでに決めていて、思い立つ必要があったのは買うという行動を起こすこと。
たかが自転車のペダルにしては高価な22,000円のもの。
買い替えるまで使っていたペダルも15,000円はしたものでそれなりに評価できるものだったのだが、不満があるというよりももっと良い感触が得られるのなら試してみたいと思い始めていた。
自転車はマウンテンバイク。
マウンテンバイクのペダルに関するかなり高度なうんちくを知識としては得ていて、興味や妄想が掻き立てられたのはコンケイブ形状に対して。
興味のない人にはただのペダルにしか見えないはず。
コンケイブとは窪みを意味し、それがデザインに活かされているもので、自転車のペダルの場合だと足が乗る軸の辺りが緩やかに、本当に緩やかに窪んでいるのだ、見てるだけだとそんなに効くのかと疑問を持つ人は少なくないはず、その程度の窪み。
その窪みに足がフィットすることで足とペダルの一体感が増しコントロール性も高まるのだ、理屈は。
理屈は分かるし反論も無い、問題はその一体感やコントロール性の向上を体感できるかだ。
購入したペダルはアメリカで出てるマニアックな比較で数年間No.1の評価を得てるものなのでモノとして間違いないことはすでに分かっている。
突然今日になって機が熟したというか魔が差した、行きつけの自転車店に在庫があることは知っていた。
さて交換後、乗り始めてすぐに違いに気付いた、まるで違う。
足とペダルが一体化するというのはこういうことかと分かるのだ、それによって走りがどう変わるかはまた別の話だが、確実に気持ち良いのだ。
ペダルのコンケイブ形状に関しては特許等があるわけではないので類似商品は多数あるにも関わらず数年間No.1を保っているのは微妙な人間の足裏の特性を活かすデザインが施されてるのだろうが、見ただけでは分からない程度の違いでしかない。
そこで改めて思ったのが、足裏の感覚やセンサーは実にデリケートなのだなということ。
足の裏はツボの宝庫だという話は有名だが、それに加えて人間は二足歩行の動物という意味でも足の裏はきっと謎めいた不思議がたくさん隠れているのだろうなと思いを新たにした。
何歳になっても自分の身体を思い通りに動かしたいなら足裏が喜ぶように活かしてあげるのが大事だなと今思っている。