最近急速に目立つようになったメルカリで繰り返されるトラブルの数々。
メルカリ珍トラブルまとめ! 横取り問題や現金出品騒動、騙し合い?
ここには、出品者も購入者もどっちもどっち的な事例が集められてる。
これらの取引が例外で、多くはまともな取引なのだろうか?
いずれにせよ、メルカリは絶好調のようだ。
フリマアプリを運営するメルカリが11月15日の官報に掲載した決算公告によると、2016年6月期(15年7月~16年6月)の売上高は122億5600万円(前期比189%増)、営業利益は32億8600万円(前期は11億400万円の赤字)だった。
メルカリの手数料は販売額の10%だから、メルカリの売上が手数料のみならば、メルカリのサイトを通じての販売額は売上の10倍の1220億ということだ。
ここから垣間見える日本の現実がある。
明るくない日本の姿が見える。
メルカリで現金出品という「究極の貧困ビジネス」が生まれた背景
銀行カードローンの「次」がない!
普通の感覚なら、「なぜ、そんな面倒なことを」となるのだが、それだけ無担保で緊急の資金を必要とする人が増えている“証”であり、その背景には貸金業法改正から10年を経て表面化した“歪み”がある。
現金出品の背後にあるのは、「カードの現金化」であり、これは「カードでお金」というキャッチフレーズで街にあふれ、ネット検索すれば、「現金化業者ランキング」のような形で、いくらでも探すことができる。クレジットカードのショッピング枠を使ってブランド品などを買い、それを引き取ってもらい現金化するシステムだ。
それがメルカリと連動しているわけで、資金業法改正から10年が経過、多重債務者を減らすという狙いとは裏腹に、今は銀行カードローンの急増、過払い金請求の急減という事態を生み、多重債務者予備軍の「カードの現金化」につながっている。
リアルな場で展開されるフリーマーケットには、創意工夫と売り手と買い手の微笑ましいコミュニケーションが成立してる気がするが、アプリ上で展開されるフリーマーケットには微笑ましさはあまり感じられない。
メルカリに代表されるフリマアプリのキーワードは「貧困」と「情弱」のように見える。
昔、新幹線がドンドン延伸していた頃言われていたのが、「新幹線が通るようになると駅の周辺の街が没個性化する」ということだった。
大学入学で上京し、帰省に新幹線を使うことが増え、通り過ぎるいろいろな地方都市を見ていて、街が没個性化するということを実感していた。
没個性化した街の大きな特徴はサラ金や貸金の看板がやたらに目立つことだった。
どの街も印象が似ている、良い意味での特徴が無い。
これらの看板を掲げた事業者の事業が成立してたとするならば、それなりの客がいたということだろう。
その時代からずいぶん時が経過しているが、身の丈に合わない借金をする人は相変わらず多そうだ。
実は日本人は進歩しなかったという証かもしれない。
昔は、今よりも自転車操業が成り立ちやすかったかもしれないのでギリギリで難を逃れた人もいただろうが、現在は一旦自転車操業に陥ると、その先は細るばかりで逆転は基本無理になるだろう。
だからと言うか、しかしと言うか、そこに付込む連中が出て来る。
悪い(頭のいい)ヤツは、金のない人から金を取ろうとする。
普通の人にはできない、一種の錬金術だ。
法的には盲点をつくからグレーだろうから、問題が起きてもすぐには改善されない。
最近明らかにビジネスが変化し始めている。
従来はB to Bと言われる法人対法人やB to Cと言われる法人対個人の取引がビジネスの中心だったが、C to Cの個人対個人の取引が増え始めている。
元々のC to Cは、双方がお互いに知り合いだったり、共通の知人を介して繋がっていたが最近のC to Cは、見ず知らずの人同士の間で展開されるようになってきた。
この分野は、当分担保するものを持ち合わせないで展開されるだろうから賢明な人は近づかないに限る。
フリマアプリを初め、これから新規に登場するサービスは「得」や「便利」をアピールするものが増えるだろうが、一番損をするのはストレスを受けることだ。
損をしたくなければリテラシーを磨くしかない