凡人は賢いつもりでモノの価値を定価や原価に照らし合わせて考えるようになる。
しかし、これは発想が井の中の蛙なのだ。
以前ネットで見たジョークで富裕層はなぜ絵画を買うか
— Tak | 米国不動産日本語で発信中 US Real Estate in Japanese (@RealtyPnw) 2021年9月21日
1. 知り合いに画家を紹介してもらい100万円でアートを描いてもらう
2. 知り合いの鑑定士に見てもらい5000万円の値段をつける
3. そのアートを美術館に寄付する
4. 5000万円の税控除
あながち間違ってない気がする。
これらの手法には国の税法なども関係してくるようだ。
米国では評価益に対して税金は支払いません。
— Tak | 米国不動産日本語で発信中 US Real Estate in Japanese (@RealtyPnw) 2021年9月21日
ちなみに、高額な絵画としては以下のようなものもあり、その価値は作者の死後に爆増することも多いので、作者が存命中の作品を意図的に操作するのは周到な計画と準備が必要になるだろう。
歴代高額取引絵画ランキング・トップ15(2021年2月現在)
1. ダ・ヴィンチ≪サルバトール・ムンディ≫2017年、約4億5000万ドル(オークション)
2. デ・クーニング≪インターチェンジ≫2015年、約3億ドル(個人間取引)
3. セザンヌ≪カード遊びをする人々≫2011年、約2億5000万ドル(個人間取引)
4. ゴーギャン≪いつ結婚するの?≫2014年、約2億1000万ドル(個人間取引)
5. ポロック≪Number 17A≫2015年、約2億ドル(個人間取引)
6. ロスコ≪No.6≫2014年、約1億8600万ドル(個人間取引)
7. クリムト≪水蛇Ⅱ≫2013年、約1億8400万ドル(個人間取引)
8. レンブラント≪マールテン・ソールマンスとオーペン・コーピットの肖像≫(2枚1組)2015年、約1億8000万ドル(個人間取引)
9. ピカソ≪アルジェの女たち(バージョンO)≫2015年、約1億7900万ドル(オークション)
10. モジリアーニ≪横たわる裸婦≫2015年、約1億7000万ドル(オークション)
11. リキテンスタイン≪マスターピース≫2017年、約1億6500万ドル(個人間取引)
12. モジリアーニ≪(左向きに)横たわる裸婦≫2018年、約1億5720万ドル(オークション)
13. ピカソ≪夢≫2013年、1億5500万ドル(個人間取引)
14. クリムト≪アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅱ≫2016年、約1億5000万ドル(個人間取引)
15.ベーコン≪ルシアン・フロイドの3つの習作≫2013年、約1億4240万ドル(オークション)
このような超高額な絵画になると凡人にはその真の価値など想像することすらできないが、以前ある画廊経営者の話を読んだことがある。
もし、100億円の取引を極秘に行いたい場合、銀行を絡ませると銀行にその取引が知られてしまうし、仮に現金で準備できたとしても一万円札でも重量は1tになるのだ。
当事者双方のみだけで取引を完了させるためには100億円の価値があるものによる等価交換が用いられる。
その条件としては、簡単に運搬可能で価値が保証担保されてることだ。
ちなみにモナリザは77cmx53cmと小さいが、最後の晩餐になると4.6mx8.8mとなり運搬は容易ではない。
超高額な等価交換に用いられるのは絵画や宝石がその代表格で、その価値を担保するのは鑑定書や鑑別書がそれにあたり、冒頭のツイートのように蛇の道は蛇感が強く漂う。
アートや芸術には凡人には無縁の利用価値や存在価値があるのだが、むしろそちらの方が歴史的には本来の価値なのだ。
そんなアートの世界と急速に親和性を高めていそうなのが仮想通貨。
バンクシー作品、決済に仮想通貨 サザビーズ、絵画競売で初の試み
デジタルアートではない従来型の美術作品の決済で仮想通貨を受け入れるのは初の試みだという。
凡人には今ひとつピンと来ないのが仮想通貨だが、ブロックチェーンを利用した取引はウソや不正ができないと注目されていたが、最近でも匿名性に関しての議論が続いている。
仮想通貨が注目される理由には、単なる投資の枠を越えての匿名性があるのかもしれない。