中国がガソリン車禁止へ 英仏に追随、時期検討
最大市場、EVシフト
日本経済新聞 電子版 2017/9/12
先日上記のニュースが出て以降、気になっていることが2点ある。
- 背景にある本当の、政治的、環境的、その他の事情
- EVが内燃機関に取って代わるだけの実力を持つために必要なこと
車よりもオートバイが好きで、しかも改造が好きだった。
改造することを楽しめたのは、オートバイの世界へのデジタルの導入が遅かったからとも言える。
つまり、電気的なことは配線図などが手に入れば簡単に手を出せるものだったのだ。
それ以外は、機械的なことだから、丁寧に作業すれば大抵はどうにかなった。
しかし、車はひと足早くデジタル制御が導入され、ブラックボックス化していき、何が出来るのか、やって良いのかダメなのかもわかりづらくなっていった。
こうして、車やオートバイは機械製品から、電気(電子)製品に変化していった。
そして、ガソリン車禁止でEVシフトすることで、車はモジュール製品へ移っていくことになった。
EV普及で「自動車メーカーは10年後に消滅する」の現実味 佃 義夫:佃モビリティ総研代表
クルマの心臓部分であるプラットフォームはモジュール化され、米アップルのように生産設備を持たず、自らは商品の企画・設計に特化し、製造を委託するビジネスモデルがEV転換によって自動車産業にも波及していくということである。 そうなると、将来的には、自動車メーカーは消えて、組み立て・製造工場になるという見方だ。
自動車産業の参入障壁の高さは、エンジン製造のハードルの高さがもたらしたものだったが、ガソリン車禁止になりEV化の促進で自動車業界は大荒れになるし、自動運転に関して少しトーンダウンしたように見えるアップルやグーグルがまた盛り返すこともあり得る。
これまでイノベーションの舞台はアメリカだったが、EVに関しては中国が舞台になりそうだ。
英仏が2040年からガソリン車とディーゼル車の販売を禁止すると表明した衝撃ニュースを皮切りに、ボルボが2019年以降の新車をすべて電動化すると発表。ほか、VWグループが2025年までに50車種をEVなど電動化、ベンツも2020年代前半までに10車種以上を電動化、BMWも11車種を予定するなど、EV一直線、驚愕の計画ばかりだ。
中国は来年中に日本得意のハイブリッド車をエコカーとして認めない政策を開始する、それに、中国はすでに世界一のEV生産国である。石油は工業用としては温存し、EV用の電力は石炭発電で確保するという国策だ。
世界をあげたEV化の動きで思い出すのは、日本の燃料電池車(FCV)のこと。3年前の今ごろは「FCVこそ本道」報道一辺倒で、EVはすっかり忘れられた存在であった。しかし、トヨタのMIRAIは3年かけてまだ1370台、後発のホンダは160台が走っているにすぎない。水素ステーションも全国で91カ所。政府のEVとFCVの二股政策は欲張りすぎと、思えてならない。10年後に期待だ。
世界に誇る自動車産業ですら振る舞い方を間違うとガラパゴス化しそうな気配が漂い始めている。
純粋なEVに関して日本は結構頑張ってるのだが、評価が中途半端だ。
中途半端な理由は、実用面で”帯に短し襷に長し”が見える、補助金等で買い易さは合格点が付くが、買った後はまだ”人柱”状態だからだ。
JC08基準はあてになりません。この記事の一番下に比較表を入れていますが、私の経験から、米国のEPA(環境保護庁)が認定している数字は比較的現実に即しており、高速道路と一般道路の組み合わせで夏なら達成可能な数字だと思われますので、本記事ではEPA基準を使用します。
※JC08とは国土交通省令に基づく日本の国内基準
上記サイトに記載されてる比較表にはガソリンエンジン併用のPHEVも含まれているが、実用に耐える純粋なEVだけを見ると、まだごく一部の車種しかない。
メーカーで言うと、BMW、テスラ、ホンダ、三菱、日産しかない。
実用に耐えると言っても問題点はある、問題はバッテリーに集中し、航続距離や充電時間や充電場所という課題に繋がる。
そんな中で、一人気を吐くのがテスラだ。
テスラだけが評価が高いのがずっと不思議だった。
最初は、オーナーの価値観の違いかとも考えた、金持ちだから複数のそれなりの車を所有してるので、1台の車に振り回されることはないのかなとも考えた。
アラブの金持ちは、ガス欠になったらヘリで迎えに来させ、車(ベンツのSクラスだったり)を平気で道路に捨てていくらしい、そんな捨てられた車を回収して売ってる連中が日本にいることも知っている、テスラに乗る人は、そんなアラブの金持ちに通じる人かなと思っていたが、いろいろ調べてみると今テスラに乗ってる人は普通の人達でテスラしか所有してない人も大勢いることが分かる。
評価の良さは何だろうか、日本製のEVとの違いはどこにあるのかと考えたが、バッテリーの容量が大きいからとしか思いが至らなかった。
そしてひょんなことから決定的な違いがあることがわかった。
テスラ・モデルSのバッテリーは驚異的に劣化しない ー 世界の286人の長期データから
しかしご安心ください。テスラ(モデルS)のバッテリーは、驚異的に劣化しないことが、このほど世界各地の286人のオーナーのデータから実証されました。
縦軸は、もともとの容量を100%としたときの、満充電時の容量です。横軸は走行距離(積算距離)です。赤線が中央値(トレンドライン)ですが、ご覧になって分かる通り、16万キロ(!)走っても95%を保っています。
実はテスラのバッテリーには大きな大きな特長があります。それは、「いつも温度管理をしている」ということです。バッテリーは、オーバーヒートやオーバークールの状態だと、劣化が早くなります。ノートPCや携帯は、そういった管理をしていませんが、テスラのバッテリーは、液体で冷却・加温しているので、長持ちするのです。
温度管理が要ならば、日本製EVもそれを取り入れれば良いだけだし、そういう作業は日本人向きな気もするが、その気配を感じない。
秘密の1つは、電池のセルの数にあるらしい。
上記の図には、セルの数が18650とある。
テスラの強みは、この膨大な数のセルを管理し、制御することで、電池の有効な温度管理ができることにあるようだ。
テスラEVは性能を最大限に引き出すマルチセルの管理システムで高航続距離EVを実現した。その人気はマルチセルの最適化(特に温度管理)によるバッテリー高寿命化によるところも大きい。現在までに公表されているテスラEVのバッテリー劣化データはユーザーコミュニテイのもので透明性は高いものの、サンプリングにバイアスが無いとは言い切れない。
ちなみに日産リーフの新型Liイオンバッテリーは高々48セルであり、数1,000セルとなるとテスラ社以外は未経験ゾーンである。
自動車産業は、モジュール製品を製造するソフトウェア産業になりそうだが、テスラの創業者イーロン・マスクは、こう語っている。
「わたしはテスラが自動車メーカーだとは思っていない。世界に自動車メーカーはたくさんあるが、欠けているのは持続可能(サステナブル)なエネルギーの企業である。そうした存在になることが、テスラが達成すべきことだ」
テスラの凄さはどこにあるのかと考え書き始めたが、凄いのはイーロン・マスクだった。
追記
これを書いていて、1つ解せないことを感じていた。
テスラの電池は、テスラとパナソニックが共同で製造してるのだから、パナソニックは何らかのノウハウを身に付け、それを活かせるはずなのに、それを伺わせる情報が出てこない、これが不思議だった。
テスラとの契約でなにか縛りがあるのかなとも思うがよくわからない。
しかし、この記事を見て(正確にはこの記事に対するコメント)、パナソニックにはリチウムイオン電池のノウハウが無いのではないかと感じた。
パナソニック、EV用電池「大バクチ」の勝算 1500億円投資でテスラと"一蓮托生"に
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パナの現場は三洋買収以来、パナ社員は数名で元三洋社員、請負、派遣、別会社の人間が大半で生産していて作業着も一緒にして誰がどこの社員なのかわからないようにしている。実際テスラにも別会社の人間を送りこんでいるが訴訟大国のアメリカで問題はおこらないのだろうか。。行き当たりばったり感はずっとあり継続性の信頼はないから、いくら頑張っても先は見えず常に転落の際にいると考えざる負えない。
2017/1/15 02:09
たぶん、パナソニックはテスラのどこが凄いのかよく分かってない!