違う見方

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東京VS大阪

何気なく読んだこの記事から感じたことを書いてみたい。

 

在京テレビ局 大阪北部地震報道に温度差がある? 2018/6/20

 

NEWSポストセブンの記事だが、オリジナルでなくBLOGOSの方をリンク先に選んだのはコメントもおもしろいからだが、引用するのは本文から。

 

放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、6月18日朝に発生した大阪北部地震に見る、災害の報道体制について。

 

日本テレビでは通常なら東京のスタジオから『news every.』の時間になるが、読売テレビのローカル番組『かんさい情報ネットten。』のオンエアをしばらくの時間、流していた。

TBSも『Nスタ』の時間を早め、15時前から特番体制になっていたが、

 

驚いたのは名古屋のCBC制作の『ゴゴスマ』や、フジテレビの『直撃LIVEグッディ!』が、早々に地震のニュースを切り上げていたことだ。

 

大阪での地震は、在京局にとっては“対岸の火事”に近いものがあるのだろうか?

 

 

 

この報道の扱いに関する温度差を感じた人もいるだろう。

 

温度差を感じた人は、自然とその理由を考えるだろう。

 

東日本大震災が影響しているのは明らかで、映像としてのインパクトが足りないのだろうと考えたりする人もいるだろうが、それは被害が少なかったことを意味するのだが、報道する側はそのことを喜べないのかもしれない。

 

また、東日本大震災との比較で言うと、首都圏の人々や在京の報道機関は、自分たちは地震の被災の当事者だったと言う思いが強かったかもしれないが、それ以上の被害を受けてる人がいたことを知った驚きと恐怖への感情移入が大きかったと言えるだろうが、今回の大阪北部地震にはそれがなかった。

 

いまは同局を退社した脇浜紀子アナ(当時)が言っていたのは、「阪神淡路大震災の2か月後、東京で地下鉄サリン事件が起きたことで、在京局制作の番組では、阪神大震災のニュースが激減してしまいました。まだまだ伝えたいことはたくさんありました」と。

 

1995年は、年明け早々に阪神大震災が発生し、多くの人が衝撃的な映像に驚いていたが、気がついたら報道は地下鉄サリン事件とオウム真理教に染まっていて、その年はオウム真理教ばかりが話題になっていた。

 

このオウム真理教一色になった頃、私は横浜で生活をしていて、まさに対岸の火事と言えることに遭遇していた。

 

その日は平日だったが私は休日で自宅マンション(9F )にいた。

 

突然「ド〜〜ン」という爆発音が轟き、あたりの空気が揺れた。

 

しばらくすると、上空にヘリが何機も飛んできて、テレビを点けると、「オウム真理教が横浜で爆発事件か?」という報道が始まっていた。

 

その当時、横浜駅で異臭騒ぎがあったりし、オウム真理教が次のターゲットを横浜に定めたらしいという噂があったのでマスコミが一斉に騒いだのだ。

 

しかし、その爆発音は、古い廃業したガソリンスタンドの解体工事中の事故だったのだ、私も音の大きさにはビックリしたが、解体作業をやっているのは知っていたので、「ああ〜、タンクに気化したガソリンが残っていたんだな」とすぐに思い当たった。

 

 

騒ぎは2〜3時間続いたが、気がついたら上空を飛んでたヘリはいなくなっていた。

 

その日は、ずっとニュースや報道を見ていて、どの時点で「あの爆発はガソリンスタンドの工事が原因でした」と伝えるかなと思っていたが、私が見た範囲では報じた番組は一つもなかった。

 

"あの騒ぎは何だったんだ"と思ってる世間の人は大勢いたと思うのだが、その気持ちに応える報道は無かった。

 

 

 

ところで、地震の被害の規模が同じ程度だったとして、東京で起きていたらどうなっていただろうかと考えながら、そもそも東京とその他の都市の違いは、検索数に反映されるだろうかと思い、Google Trendsで比較してみた。

 

「東京」「大阪」「横浜」「神戸」を比較してみた、検索可能な2004年以降で、

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東京の突出した山は、2011年3月で東日本大震災(原発や放射能に対する懸念かも)を受けての反応だと思われる。

 

大阪が直近で上昇してるので期間を過去7日間にしてみると、

 

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平時は、大阪は東京の半分だが、有事の際には大きく反応するところを見ると東京のライバルはまだまだ大阪と言えそうだ。

 

ちなみに、同時に5つのワードが比較できるので、いろいろな都市をいれて比較したがどの都市も「横浜」「神戸」とほぼ同じだった。

 

 

その中で、私が比較した範囲で最も検討していたのが「京都」だった。

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こんな記事があった。

 

東京・兵庫に集中 大阪から本社移転の508社 94~14年度  日本経済新聞 2017/5/25

大阪府が1994~2014年度に本社を府外に移した企業508社を調べたところ、転出先は東京都が39%にあたる198社と最も多く、次いで兵庫県が24%の121社だった。

 

「東京VS大阪」とタイトルを付けたが、相応しいのは「東京VS関西」かもしれない。