錯覚はなぜ起こるのか?
これが今日のテーマ。
面白そうな本が出た、タイトルは。
人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている
とうとう、アマゾンの和書全体、270万冊の中で11位に! 芸能人でもない、匿名のブロガーが初めて書いた本で、この順位って、けっこうレアな気がする。 pic.twitter.com/fJbQWwEZQf
— ふろむだ🍀新著が270万冊中10位 (@fromdusktildawn) August 9, 2018
この中で『錯覚資産』ということば(著者による造語)が出てくる。
このことばは、これまで経験的に多くの人が理解しているが、うまく説明できないことをうまく説明してる。
いろいろな分野で、ビジネスやスポーツの世界でも、そして学問の分野ですら、評価を巡って付きまとう『過大』や『過小』という不思議は、常に存在していると、多くの人が感じていただろうが、それらは、運の良し悪しで語られていたり、努力や根性に置き換えられて説明されていて、これまたなんとなくその説に納得せざるを得なかったりだったが、それらを含めて多くは錯覚であると教えてくれる。
この本が、素晴らしいのは、ひとえにそのわかりやすさにある。
本の中で展開されている理屈や理論もさることながら、わかりやすさは、気付きをもたらすことが素晴らしいのだ。
Amazonのレビューを見ると、この本の原著としてダニエルカーネマンのファストアンドスローを上げ、この本をこき下ろしてる人がいるが、これは、わかりやすさを過小評価する負の錯覚に囚われていることがよくわかる。
レビューを読むと、評価は高く、わかりやすさを伝える割には、簡単な本ではないと注釈が付いていたりし、実は少々難解な本のようだと分かる。
我々が、無意識のうちに錯覚してしまうことの一つに、簡単なものよりは難しいものの方が価値があると思い込むことがある。
簡単でわかりやすいものを下に見る習慣(=油断)がある。
いつの頃からか、ビジネスの世界では、プレゼンは小学生でも分かるようになどと言うようになっているが、この意味をどこまで理解できてるかは微妙だろう。
故スティーブ・ジョブズのシンプルなプレゼンを称える話は多いが、称えてる人がどこまでその意味や目的を理解できていたかは疑わしい。
5章が試し読みできるので、ぜひ読んでほしい。
私が言ってるわかりやすさとは何なのかがわかるはずだ(わかってほしい)。
昨夜、Amazonで発売された瞬間に購入した@fromdusktildawn さんの本。控えめに言ってやばすぎ。読むだけで人生変わる本ってそうないけど、久々にきた。下記ページから無料で5章まで読めるそうです。次のキャンペーンの賞品はこの本にしようかな。https://t.co/ANmk90GLtM
— たむらコーチ (@tam_futbol) August 9, 2018
わかりやすさに強い力(=錯覚)があるのは、世の中にはわかりにくさがあふれてるからでもあるだろう。
最近に限って言うならば、選択肢が多いことがわかりにくさにつながっているかもしれない。
あなたは、「詐欺」に遭ったことがありますか? TOKYO FM
8月7日(火)の「社会人意識調査」のテーマは「詐欺に遭ったことがありますか?」。はたして、その結果は……?
(TOKYO FM「Skyrocket Company」2018年8月7日(火)放送より)
世の中から、詐欺が無くならないのはなぜだろうか?
手口が公表されても、同じ手口に引っかかる人が後を絶たない。
手口の巧妙化が、キーワードのように話題になる。
もうなんとなく、その理由が分かるような気がする。
詐欺の被害に遭う人は、『錯覚』するのだ。
錯覚は、バカで頭が悪いだけの理由で起きるわけではない。
人間は、思ってるよりもはるかに集中力が持続しない、15分が限界という説もある。
集中力が弱ったタイミングで、わかりやすい話をされると、思ってるよりも簡単に錯覚を起こすかもしれない。
わかりやすさが錯覚を起こさせる。
野心を内に秘めてる人は、錯覚を起こさせることを狙うべきだ。
ここで言う錯覚は、犯罪を意味してないことは当然だ(念の為)。
各人に委ねられているのは、何をどのようにわかりやすく演出するかという、目の付け所であり、演出であり、処世術である。
全てのヒントは、ごく普通の、日常生活の中にしか無い!