頑張れば活路が拓けると信じ(られ)ることが、モチベーションの源泉であることは、今も昔も変わらないが、現代社会では頑張ることが"一発大逆転"にはなかなか繋がらなくなっている。
ホームランがある野球や格闘技などのスポーツでは、劣勢を一挙に挽回する“一発大逆転”がイメージしやすいが、日本人は特に一発大逆転が好きな国民性だと言われる。
戦争中、ピンチのときは
— 英国白書 (@UK_hakusho) October 1, 2018
新兵器で逆転を狙う、ドイツ軍
神風を信じて特攻する、日本軍
パニックになる、フランス軍
すぐに降伏する、イタリア軍
占領後の祖国について考える、ポーランド軍
アメリカ軍の助けを待つ、イギリス軍
日本人、「一発大逆転」好きすぎ問題。あらゆる闘争は、事前の準備段階でだいたい勝敗が決まる…と思うんだが…
— 深津 貴之 / THE GUILD (@fladdict) January 17, 2018
"一発大逆転"は、システムがしっかりと確立し強固になるほどに起こすことが困難になる。
技術の世界に「一発大逆転」はないよねー。
— ブースカちゃん (@booskanoriri) September 4, 2018
(´・ω・`) https://t.co/qbm8mI6RXI
しかし、逆転劇は、何もしなくても訪れることがある。
蕨や西川口の家賃が安いのは元々風紀がよくなかったからだが、寒々とした街にさらに外国人が流入してきて「この先どうなっちゃうのだろう」という不安があった…はずが、その外国人が空き店舗を使ってどんどん商売を始め、ソッチがむしろ魅力的になってしまうという、一発大逆転w
— 牟田口廉也(fake)空腹実現党総裁 (@renya_mutaguchi) August 13, 2018
でも、逆転劇には王道は無さそうだ。
大学受験は本当に頑張らなくてよかった。そのおかげでどれほど儲かったか分からない。
— 502おじさん (@neoojisan) September 20, 2018
底辺大卒で入社試験も落ちまくってフリーターに。しかし社畜にならず人生一発逆転の機会を探し仮想通貨で億り人に。
学歴必須と主張する謎人物の言葉信用するより盲目的に無職を目指そう。https://t.co/N7bcexnxRG
“何も無いから”、“失うものが無いから”こそ、時に“一発大逆転”を目指すのだが、何も無いと逆転劇にエントリーすることも許されない時代になりつつあるかもしれない。
旧帝大の法学部で院生で苦労人という、知性がある事では一発逆転など狙えなくなってしまい、むしろ追い込まれて悲劇の主因になってしまうという実例がついに出来てしまった。
— ナウゼりん (@nauselin) September 18, 2018
「知性より忠義」という地獄社会。 https://t.co/bX4vGQ4v8u
"一発大逆転"を狙う時、システムが機能してる場合には、無策という策で挑むことがあるが、多くの場合は玉砕する。
「サマータイムで暑さ対策」は決戦兵器で形勢逆転のような、一発逆転の大博打と同じなのですよね。そして古い頭の持ち主は、このタイプの賭けを好みます。そしてそれは同時に、論理的な積み重ねによる結論付けや、努力による状況の形成を嫌うことも意味するのです。
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) August 16, 2018
ところで、“一発(大)逆転”の反対語は何になるだろうか?
もちろん辞書的には無いだろうが、
一発大逆転の奇策をあれこれ考えるより、できそうなことを全て試してみる方がピンチを脱する早道になる。それを支えるのが愚直に徹するということだ。
— 森 祇晶 (@morimasaaki_bot) September 16, 2018
“一発(大)逆転”の反対語は、“愚直に徹する”が相応しそうだが、他にも反対の意味が存在しそうな気がする。
20歳の屈強な大の男が運動部監督に脅迫されてNoと言えなかった事実を軽く受け止め過ぎだよね。
— kurikuri321 (@kurikuri321) July 15, 2018
内申点で高校受験や大学受験が左右されるような風潮にどんどんなってきていて、ペーパー試験一発逆転が許されない社会デザインになりつつある日本。
教師や監督にNoと言うリスクを過小評価し過ぎ。
"一発大逆転"を許さないのは、強固なシステムと言って良いかもしれない。
つまり、"強固なシステム"が、もう一つの反対語になる。
一発大逆転を狙う気持ちの背後には、不遇に対する恨みや反発や憎悪が感じられることが多い。
社会憎悪と選民意識に染まったろくでもない妄想集団が一発逆転を目指してテロ行為に走る。連合赤軍やオウムが滅びたと思ったら大間違いで、今も安倍が地震兵器を使ってるとか原発を訴訟で止めてやろうとか形を変えて存在し続けてるんですよ。
— tadataru (@tadataru) July 8, 2018
無策に近い策の中には、偶然のおかげで上手く盲点を突く場合がある。
凄く貧しい家に生まれ育ってから芸能人になった人の話はちょいちょい聞く(古い昭和の女優さんから加護亜依や上戸彩など)けど、そんな貧しい家に水物商売で一族一発大逆転起こせるような美しい娘が生まれるのってどうしても神の気まぐれとか神々の遊びという言葉が浮かんてしまう
— バニッチ🇩🇪🇭🇷 (@BlackBunny_sp20) October 20, 2016
だから、一発大逆転は、奇跡とも言われる。
しかし、"一発大逆転"が起きかけている現場の真っ只中にいる人でも、今がその最中だとはわかりにくいだろう。
"一発大逆転"を狙ったり、期待する気持ちは、「この先はどうなるか分からない」という気持ちが産み出すものだ。
だからこそ、システムに逆らう価値観が産まれるが、それは意図しない価値を産み出すこともある。
認めてもらえないとか、結果が出ないとか、上手くいかない時の陰鬱な気持ちは、何か大きく一発大逆転しないと突破できないのか、というと実はそんなこともなくて。見知らぬ誰かと偶然交わした、あいさつ程度の会話なんかで、静かに救われたりもする。
— あさひ (@morningsun348) November 21, 2016
相撲協会を追われた貴乃花の政界入りが噂され、政治力を持って相撲協会を改めようと意図しているなどと言われている。
この話を聞いて、"一発大逆転"を感じたが、同時に呪縛の深さも感じたので、いろいろTwitterからネタを拾ってみたが、私の結論としては、良い悪いは別にしてそこには努力などではなく、それこそ"運"とか"縁"とか、自分ではどうしようもない力の影響を受けて成立する世界観があり、"一発大逆転"はすべての人に実は起こっているんだろうと改めて感じた。