見えないものを見えるようにすることで、気付かなかったことに気付くことを目的にすることを、"見える化"と呼ぶ。
私の記憶が正しいならば、"見える化"という呼び方は、省エネにおける電力計測に対して用いられたのが最初だ。
スイッチのONOFFしか認識してない現場では、スイッチをONにしてるだけなのに、消費電力に変動があることをなかなか認識できないために、どのタイミングで消費電力が上がるのかを計測装置を取り付け記録するということが21世紀に入ると盛んに行われるようになった。
見えるようになった途端に気付くことには、自発性があるためにモチベーションにつながりやすい。
そうなると、知らなかったあの頃には戻れなくなる。
その後、この"見える化"は、いろいろな分野で用いられるようになっていった。
ちなみに、Google Trendsで"見える化"を見ると、
2005年から2006年にかけて急速に広まったことが分かる。
"見える化"は、当初コスト削減のために始まった。
キッカケはどうであれ、見えるようになることで初めて気付けることがある。
しかしその一方で、目の前にある同じものを見てるのに、全く違うものに見えてることもある。
人間って、お互いに見ているものが違っていて、同じ部屋にいてさえ視野に入っているものは違って、だからこそ、それぞれの認識を、感動を、お互いに持ち寄る対話で、世界というジグソーパズルが絵になる。私たち一人ひとりはパズルのワンピースでも、みんなが集まれば、素敵なおおきな絵になる。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) October 8, 2018
同じものを見ていても違う反応をすることがあるくらいだから、接してる情報や集めてる情報が違えば、反応はどんどんズレて当たり前だ。
そんな違いやズレの大本には『フィルター』があると言われる。
そして、一人ひとり持っている(備わっている)フィルターが違う。
そんなイメージをわかりやすくイラストにしてくれている方がいたので紹介する。
今回のプレゼンで一番反応が良かったスライド🎥
— 行武亜沙美/図解屋 (@OTASM9) October 2, 2018
「表面を撫でたような情報をビジュアルに変換するのでは意味がない。大量のリサーチを濃縮還元し、自分のフィルターを通して表現することで、一番大切なコアの部分が姿を現します。」
スライドどうするか迷ったけど、作って良かった! pic.twitter.com/BNx9Iu1kWS
同じ気持ちになると思っていても違うことはザラにあるし、逆に同じ気持ちのワケがないと思っている時に、同じ気持ちだったと分かったりすることもある。
フィルターを通すと、そのような違いが産まれるのだ。
人はそもそも分かりあえない、って前提から考え始めると、ほんとうに、ほんとうに、ほんとうに人生が楽になるのだ。
— 生きるおまじないノート●゜゜゜ (@marimontan_03) October 5, 2018
相手が分かってくれるはずだ、って根拠のない思い込みのせいで孤独に苦しむこともなくなるし、
相手と気持ちが通じ合ったとき、行動が一致したときの喜びが一層高まるのだ●゜゜゜
お客の気持ちを考えようとしても結局わからないので、恐る恐る出したり。
自分が作りたいものと、お客さんが欲しい物が一致するか不安すぎて泣きそうになるんだけど、結局作りたいもんしか作れないんだから需要を気にすることないんだよね
— yuyu@育児アカ (@yuyu_xxxx) October 6, 2018
誰かに受け入れて欲しい、選らんで欲しい、って気持ちを月20回ほど繰り返していると時々逃げたくなる
全部売れてんだけどね!!!
自信満々で出しては見たが、
「1日、図柄入りナンバープレートの交付が全国で始まったが、東京都の世田谷区が15件、杉並区が22件と、全国のワースト1位、2位となった」とのこと。タダでもバカバカしいのに、通常版が7000円、オールカラーが8000円じゃ、普通はわざわざ交換しないよね。つーか、数字だけのほうがカッコイイし。
— きっこ (@kikko_no_blog) October 1, 2018
自分自身にも、フィルターが存在してることは分かるのだが、どんなフィルターなのかはよくわからない。
そんなフィルターを通してこのブログも産まれている。
ネット上に発信している場合、インターネット上のアルゴリズムのフィルターにも選別される。
ネット上のフィルターを上手く掻い潜らないと、存在そのものが無いことにされてしまう。
そのフィルターを上手く掻い潜るために、キーワード対策(SEO)が盛んだが、その結果間違った方向に向かうことも増えるだろう。
こういうことは、一事が万事となる。
"やりたくないことだけど売れる" >>> "やりたいことだけど売れない"
言い訳はいくらでも出てくる。
天と地ほど考え方が違ってるように見えても、実はフィルターが違うだけで、中身は大差ないということだらけの世の中に見える。
たかがフィルター、されどフィルター!