違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

ことばの弄びが増えている!

GoToトラべルキャンペーンにケチが付くと急浮上したのが、仕事と休暇(バケーション)を合体させたコンセプトのワーケーション

 

最近急に出来たコンセプトだと思っていたら、星野リゾートでは3月から商品化していたらしい。

 

 

  • 星野リゾートでは3月からワーケーションプランを販売している
  • 「星のや東京」ではワンフロア貸し切りプランを1泊31万8780円~(税別)
  •  「リゾナーレ八ヶ岳」では1泊・3泊・5泊・7泊・10泊から選択可能なプランを用意している

 

仕事しながらバカンス?政府推奨「ワーケーション」って何?コロナ禍での働き方を星野リゾート星野佳路代表に聞く! 7/28(火)

 

 

 

 

この辺りの展開を見ていて思い出したのがコロナなど影も形もなかった頃の話。

 

airbnbに代表される民泊が注目や関心を集めてる頃の話。

 

民泊がホテル等の宿泊事業者に打撃を与えると言われていたこの時期に、星野リゾートは民泊を歓迎していると伝えられていた。

 

 

 

首都圏に限らず全国の都市部ではビジネスホテルが多数建設されていたが、実際のホテルの利用者はビジネス客というよりもむしろ観光客の方が多く、さらに観光客に占める海外からのインバウンド客がホテル需要を爆上げさせていた。

 

都市におけるホテル需要は完全に観光客を中心にして回っていたことにより、飲食その他を含めて目的となる観光イベントという需要も促進していて、ビジネス客のように会社の経費でコストの束縛を受けた客は魅力に乏しい存在になっていたのだ。

 

理屈で動くビジネス界に対して、気分や感情で動く観光は、天秤にかけるまでもなく観光(客)の方が魅力に溢れているという時代になっていたのだ。

 

いつの間にかビジネス客はケチ臭い存在になっていたのだ。

 

 

星野リゾートでは、実際にはビジネス目的であったとしても意識の高さが観光客並みの方をお客として想定していたのだ。

 

 

 

そんな宿泊関連業界で、当て込んだ需要が長期間続くことを前提に資金計画を立て設備投資をしていた宿泊関連事業者にとっては、コロナは踏んだり蹴ったりで特に東京オリンピックを当て込んで計画されたものは外野が想像する以上にダメージが大きいはず。

 

 

最近急浮上したワーケーションは、コンセプトとしてはおもしろいはずなのに、実際には世間から失笑を買っている。

 

英語のバケーションもフランス語のバカンスもどちらも由来はラテン語のvacareで意味は『(仕事がない)空っぽの時間』。

 

バケーションやバカンスの意味を分かっていれば、ワーケーションという発想は生まれないはずなのだが…。

 

 

学校での授業に古文や漢文があり、表意文字を使うことで、日本語を使う日本人はことばを大切にする民族だという刷り込みが為されがちだが、どうやら今の日本はことばを弄ぶ事が増えてるようだ。

 

しかも、ことばの弄びは無意識のうちに行われているのだ。

 

ということは、発されたことばを簡単に信用すると痛い目に遭う可能性が大だということだ。

 

ことばの意味が時代によって変わることがあるのは珍しくないが、そのような場合は一般大衆の草の根的な変化として現れ、決してお上から降りてくるものではない。

 

これからの時代は、ことばの意味を正しく理解できる程度の賢さを失った人には辛いものになりそう。