おもしろそうな本を見つけたので読んでいる。
決して文字数が多い本ではないのだが、考えながら自分に当て嵌めながら読んでいるので、読むペースはゆっくりになる。
私はこの本のタイトルに単純に惹かれて手に取った。
事前の知識など全くなかったが検索すると、この本も著者も一部の世界では有名らしいと分かった。
一部の世界とは、ざっくり言うと野球やゴルフのように体の左右を均等に使うわけではないスポーツの世界だと感じられる。
しかし、こうやってブログに取り上げたいと思ったのは、一般人こそ知っておいた方が良いことなのではないかと思ったから。
よく人間を二つのタイプに分ける例え話を見たり聞いたりするが、著者はスポーツトレーナーとして一般人からトッププロまで接してるうちに人間の体が二つのタイプに分かれることに気付いたのだ。
それが『うで体』と『あし体』。
もちろん、うでは腕であり、あしは足であり脚。
人間としてのスタートが赤ちゃんとしてつかまり立ちをし始めた時期だとするならば、全ての人間は『うで体』から始まると著者は言っている。
赤ちゃんがうで体になる理由として、赤ちゃんは重心が右に寄るかららしく、なぜ右に寄るかというと、体の右側に位置する肝臓が重いことと横隔膜も右側が大きく右側の腹斜筋が縮んでいるからだと指摘している。
人間は、うで体として人生のキャリアをスタートするのだが、その後の生活を通しての生活習慣や環境や遺伝の影響を受けながらうで体として、あるいはあし体としての生き方を身につけていくのだが、面白いことに服装の影響も大きいらしいのだ。
普段着に上半身にタイトな服を好む人はあし体になりやすく、上半身にゆるい服を好む人はうで体になりやすいらしい。
では、そもそも『うで体』『あし体』とは何なのかをざっくりと紹介して終わります。
うで体は猫背で、あし体は反り腰。
スタイルが良い人や、姿勢が良い人も、このどちらかに分類されるとのこと。
うで体の人の姿勢は猫背ベースで、左肩上り、左腰開き、動き始めは手から。
あし体の人の姿勢は反り腰ベースで、右肩上がり、右腰開きで、動き始めは足から。
あし体のスポーツをイメージしようとすると、日本古来の武道その中でも剣道は、典型的なあし体のように思える。
おそらく半沢直樹(堺雅人さん)は、あし体なのではと思う。
スポーツ選手の中には、元気な時と疲れた時でうで体とあし体が入れ替わることがあるため、そのことに気付かないと悪い結果につながるらしい。
女子ソフトボールをオリンピック金メダルに導いた上野由岐子投手も海外で硬いマウンドで投球する際にうで体とあし体を行ったり来たりするような体使いになって苦しんでいたが、著者のアドバイスで克服し金メダルに繋がったらしいのだ。
一般人にこそ大事なことは、うで体やあし体で体に現れる不調が違うので、当然その対処法も違ってくるのだが、原点であるうで体やあし体を知っていなければそのことに気付けないのだ。
うで体によくある症状
- 肩こり
- 左の背中の張り
- お尻の左が硬くなる
- 胃もたれ
- 左ハムストリングが張る
- 左足首を捻挫しやすい
- 左すねが張りやすい
あし体によくある症状
- 腰痛
- 右の背中の張り
- お尻の右側に痛み
- 坐骨神経痛
- 右足首を捻挫しやすい
- ふくらはぎがつりやすい
- 右すねが張りやすい
うで体とあし体では、出る症状はほぼ真逆になるが、女子ソフトの上野さんのように長時間継続したり、負荷がある程度以上になると体の特性は変化することは珍しくないので、上記の症状が混在するケースもあるだろうが、自分の体の基本は知っておいて損はないだろう。
ちなみに私はこの本に照らし合わせると、基本はうで体のようだが過去にはあし体の症状を多く抱えたこともあるので、その時はきっと体の使い方を間違えていたのかもしれない。
この知識を、実生活にどのように活かせるかはこれからの課題になる。