あんまり盛り上がってる感じがしないから忘れていたが、10月はノーベル賞の受賞者の名前が発表される月(授賞式は12月)。
日本人がノーベル賞を取ると国をあげて『日本スゲ〜』と反応するのに、その直前のタイミングで日本学術会議の任命拒否の問題が起きたことは、思ってる以上の影響というか波及があるのではと感じられる。
そう思わせてくれたのは朝起きると目にしたこのツイートとそのリプのおかげだった。
ノーベル賞とると 大騒ぎして喜ぶわりに
— シマシマネコのママ⛅(2類から5類に変えるの 絶対反対。 😷ウィズコロナとか、嫌だ。) (@simanekomama) 2020年10月9日
ノーベル賞とった人の言うことは
聴きたがらない本邦。(の政府と、その支持者)
ノーベル賞を取った日本人を紹介する報道では、配偶者がどんな人なのかであったり、どういう子供時代を過ごして成長したかが中心になるのも日本の特徴だろう。
途中のプロセスは評価しないが、ノーベル賞を取れば少しだけ評価するのが日本だが、ノーベル賞を取るためのプロセスは30年から50年はかかることは考慮されないようなのだ。
科学技術立国支える 大学院の博士課程学生数 ピーク時の半分に 2020年10月4日
現在、アメリカのノートルダム大学の航空宇宙機械工学科で研究や授業を行う坂上博隆准教授は、アメリカのパデュー大学で博士号を取得しましたが、日本で就職しようとすると、年齢で給料が決まり、博士号を取る過程で得た能力が考慮されなかったといいます。
そして、「アメリカで博士号を取った場合、生涯年収が変わる。一方、私の航空宇宙分野に関して言うと、日本では博士号を取得して就職したところで給料は大きく変わらず、メリットが無い」と話していました。
急に嫌がらせを受けてるように見える日本学術会議だが、数日前のブログではパンダハガー狩りがその理由かもと書いたが、パンダハガー狩りは現在のアメリカの意向を受けてのものになる。
“現在のアメリカ”に忖度するから、日本学術会議に辛く当たってるように見えるが、その日本学術会議は1949年に設立されている、つまり日本がアメリカの統治下(1945年〜1952年)にある時だ。
アメリカの統治下で1947年に施行された日本国憲法とダブって見えるのは不思議ではない。
日本に再軍備させないためにアメリカが作ったのが日本国憲法であり、日本学術会議に見えるが、それはアメリカが日本が敵に回ると厄介だと思ったからでもあるのだろう。
しかし、アメリカにとってより厄介なのが中国になると、中国を牽制するために日本を使いたいアメリカにとっては、日本を骨抜きにした日本国憲法と日本学術会議が邪魔になってしまったのかもしれない。
敗戦でアメリカに統治されて以降の日本は、文化面ではアメリカを追いかけ続けていたことは誰もが感じていただろうが、これは憧れ意識が前提にあったような気がするので、無理矢理押し付けられていた印象は受けないが、実際には押しつけられていたのかもしれない。
政治や科学の分野でも同じことが起きていても何の不思議もない、しかもこちらはもっと露骨で強力な仕組みが働いていたのかもしれない。
ちょっと前まで強かった憲法改正の動きは安倍総理の辞任とともに消えたが、菅総理誕生とともに日本学術会議が露骨に攻撃対象になったことの背景はきっと同じだと感じられる。
日本学術会議に対する攻めは、少々唐突過ぎたので反発も大きいこととノーベル賞のタイミングだったこともあり、科学全般への冒涜と映ってしまったことや、イノベーションも起こせず衰退する一方の日本の原因であるように捉えられたことで、憲法改正の動きと同じくらいの反発を招いている。
アメリカの大統領選と合わせて日本学術会議への動きを見てると、おもしろいことに気づけるかもしれない。
それにしても、良くも悪くも日本はアメリカに振り回されているんだなと今更ながら思い知らされる。