知識とは似て非なるものが、情報やデータ。
知識には、背景として物語やストーリーがあることが多いが、情報やデータはそれ自体にはあまり意味がなかったり、一過性のものに過ぎないことが多い。
知識はそれ自体単独で存在感があるが、情報やデータは人間が意味や解釈を与えることで初めて存在感を示せるようになる。
両者は重なる部分もあるが、知識はアナログで、情報やデータはデジタルに分けて考えられやすい。
情報化社会、データ化社会と言われるようになって久しいし、データ処理はビジネスにおける花形になってるし、データ処理に活用されるプログラムを作ったり使いこなせることは現代のエリートに必要な能力だとされていることから、世の中はデジタル社会だといえる。
しかし、情報やデータに意味を与えるための作業はプログラムを含めて、アナログなセンスがなければ結局ピント外れな意味しか与えられない、もしくはどのような処理を施してもそこに意味や価値を見出せない。
地球温暖化で魚は北上している!? 208漁港の魚種別漁獲量の時系列データをpythonで可視化
「地球温暖化の影響でこれまで獲れていた魚が北上しているのかもしれませんね」
そんな疑問が生まれたのは大分でサワラ網漁を営む漁師、江本さん(※)から最近サワラが獲れなくなったと聞いた時でした。
地球の生態系に影響を与えているのは人間だけではなく、地球単体の事情もあれば、太陽との関係性で起こる現象もあれば、宇宙活動の中から受ける影響もある。
分かってしまえば全ての辻褄が合うが、わからなければ謎や不思議なままに終わる。
データの取得や、その前段階での仮説の多くはアナログな作業によってしか手に入らないものの方が今でも多いはず。
北海道の網走地方で有名な流氷はロシアのアムール川の河口に由来するという話は、今では北海道の道東をガイド付きで旅行するとどこかで必ず聞く話だが、そのことが分かったのは平成5年〜6年にかけての実験の結果だ。
一週間ほど前にふとPythonでのプログラムに興味を覚え、ちょっとした一歩は踏み出したのだが、当初はPythonで何ができるのかなとばかり考えていたが、いろいろ調べれば調べるほど、むしろ大事なことは『そもそも俺はPythonで何をやりたいのか、Pythonに何をやらせたいのか』を見つける方が先だなと気付いた。
そうなると、もうデジタルの話でもなければプログラムの話でもなく、それ以前が問われているのだ。
ゴールデンウィーク中には、見つけてみたい。