一部のものを除けば、道路は基本的にタダで使える。
そんな道路のように、基本タダで使えるものに法律がある。
しかし、法律は使っているというよりも、押し付けられているという印象の方が強い。
そんなタダで使える法律を活用して商売(敢えてそう呼ぶが)してるのが法律家で、代表的な立場に裁判官、検察官、弁護士がある。
その法律家の商売は、法の解釈を巡っての闘いで、法律家以外の人々が思っているような『正義vs悪』といったような構図ではない。
法律家以外にも上から目線で法律に関わる職業というか人種がいる。
政治家と官僚だ。
政治家は法律を作り、そんな法律を制定初期の段階で啓蒙し運用するのが官僚。
上から目線で法律と関わる人々には、法律に従うことしかできない人々や確信犯として法律を破る人とは違った嗅覚があるようで、法律の盲点が好きなようだ。
経済産業省のキャリア職員2人が、新型コロナウイルスの影響を受けた事業者を対象にした「家賃支援給付金」をだまし取ったとして逮捕された事件で、職員が調べに対し「経済産業省が所管する制度なので仕組みはよく知っており、2人で相談してやった」と供述
高校・大学時代、桜井容疑者の同級生:「当時の印象からすると、“楽に稼げる方法を見つけた”として、こういう事件が起きたのかなとは思います」
このようなことは頻繁に発覚するわけではないが、発覚してないだけで氷山の一角だろうなと思ってる人は多いはずだ。
きっと、法律やルールの不備や盲点は、上から目線で法律と関わらなければ見えにくいもののはずだろうが、気付く人は若くして気付くのだ経産省の二人のように。
これが法治国家なのだと今頃やっと理解できる。
このことに10代で気付いていれば、猛勉強するなんて簡単なことだっただろうなと思ってしまう。
ルールメーカー及びその解釈の裁量を持つ者には特権があるのだ。
ルールには、ゲームのルールだってある。
ゲームにはビジネスだって含まれる。
自由競争が原則だが、明文化されてるわけでもないルールはできあがる。
「エンジン開発消えた」 EV化で破綻、下請けの誤算: 日本経済新聞 https://t.co/pFkhFhj9Ej 日本はルールメーカーじゃないからね。ルールがおかしい言うだけだったら正論振りかざして気持ちいいだろうが消えていくだけ。
— innocence (@innocence1839) 2021年6月20日
スポーツの国際大会では審判を味方につけろとはよく言われる。
そんな審判の判断はファンの圧力に左右されるといわれる。
数万人のファンで埋め尽くされたスタジアムでホームチームの選手に不利な判定をした審判には容赦なくファンの罵声が浴びせられる。
海外ではコロナ禍で無観客で行われた試合の場合、従来よりもホームチームに不利な判定が出されるケースが増えてるらしい、つまりファンのプレッシャーが無いからだが、無観客でプレッシャーから解放されていたのは選手も同じで、そのことは選手の闘争心にも影響を与えていたようなのだ。
イエロー&レッドカードが13.5%も減!「無観客試合」が選手におよぼす意外な影響
無観客試合では口論のような感情的な行動が、観客がいた試合に比べて19.5%も少ないことが判明。審判の行動も見てみると、そのような口論が起きた場合に制止するような行動はコロナ前の試合では39.4%見られたのに対して、無観客試合では25.2%に減少していました。審判も選手たちのケンカや抗議に積極的に関わろうとしないようです。
さらに感情的な行動が起きた時間について比較してみると、コロナ前の試合では合計41分42秒だった一方、無観客試合ではわずか27分9秒に減少。観客がいないと、選手やコーチ陣が議論するのが4.7%減り、激しく口論することも5.1%少なくなることがわかりました。
観客が多いスポーツになればなるほど、観客という存在がルールに影響を及ぼしていたのだ。
将来的にスタジアムに張り巡らされたカメラやセンサーを駆使してAIが審判をするようになるまでは、ルールの解釈は観客の影響を受けるのだろう。
一般的には、絶対的なイメージがある法律やルールだが、その時代の国民や観客が醸し出す世論や空気は、法律やルールの解釈に影響を及ぼすので、味方につけるか敵に回すかで結果は大違いになる。
インフラの多くは不備があると気になるものだが、法律やルールの不備は意外と放ったらかしにされがちなのは、不備があまりにも多いためいちいち訂正するのも大変だし、不備があっても世の中に通用するからだろう。
経産省の官僚のように露骨なことをやるのはまずいが、法律や道路など無料で使えるインフラは賢く上手に使いたいものだ。