違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

河野太郎氏の惨敗を水平思考

河野太郎氏の下馬評に比べての惨敗を見て思った話。

 

現在の政治家の考えをよく知ってる政治家や政治評論家の垂直思考な分析などとは違った、水平思考で考えた話で戯れ言みたいなものだ。

 

 

5年前トランプ大統領が誕生した際に、投票結果だけを見るなら必ずしもトランプ氏は大統領に選ばれたとは言えない結果だった。

 

しかし、大統領になれたのは選挙制度の盲点があったからだ。

 

総裁選にも盲点となりそうな党員票の存在があった。

 

今回の総裁選は直後の衆院選にも関わることだとすると世論にアピールすることが重要なはずで、党員票の動向は総裁選に留まらないと見られていた。

 

垂直思考による敗因の分析としては次のような記事がある。

 

誤算、自滅、不発…河野太郎氏惨敗 これだけの理由

自民党関係者は「会中心メンバーが河野さんでは動かなかった」と明かし「これは大誤算」と指摘。「党の支持率も回復傾向にある中、実力者らによる切り崩しも進んだ。選挙優先とはいえ、若手は逆らうリスクと天びんにかけた。元々、河野さんに恩があるわけでもない」と解説した。

 

 

河野太郎氏を支持していた小泉進次郎氏は次のように分析している。

 

小泉進次郎氏が見た総裁選と河野太郎氏敗北の要因

河野氏は世論調査でぶっちぎりの人気を誇り、さらに当初人気の2、3位であった石破茂氏、小泉氏と“小石河連合”を組んだことで総裁の椅子に最も近くにいたはずだ。しかしその効果は果たしてあったのか?こう質問されると小泉氏はこう語気を強めた。

 

「選挙の常識は応援する方を拒否しないというのは当然のこと。それにもかかわらず、あの人とくっつくからマイナスだとか、あの人とくっつくならやらないとか、それはすべてやらないための言い訳だと思います」

 

 

 

 

これらは、自民党の事情や背景をよく知ってるからこその垂直思考によって導かれた分析だが、別の視点で考えることもできるはずで、結果的にそれは水平思考になるはず。

 

 

わたしは、

 

①ニーズ

 

②景気

 

この二つの観点が頭に浮かんだ。

 

既に存在し顕在化してるニーズもあれば、これから掘り起こす必要があるニーズもある。

 

ニーズはたくさんあり得るのだが、その優先順位は都度コロコロ変わるし、ニーズへの対処は一つとは限らないので、何をどう取り上げるかはいちいち争点となる。

 

そうなると、争点の設定や対処法だけでなく展開の仕方や間やタイミングが重要で、つまるところ運を味方に出来るかどうかが決め手になる。

 

 

今回の総裁選には4名が立候補で、河野太郎氏の応援に回った石破茂氏や小泉進次郎氏は共に立候補してもおかしくない存在だった。

 

当初から、妙に選択肢が多過ぎるような気がしていた。

 

心や気持ちに余裕がある場合は選択肢が多いことは歓迎されるが、余裕がなければ選択肢が多いことは悩みを増やすことと同じになる。

 

どれを選んでも失敗はないと思えるような背景が選択肢が多い場合には求められる。

 

 

政治に関してだと、これは景気の良し悪しが大きく影響するはず。

 

 

好景気だと気持ちが大きくなり、

 

不景気だと気持ちが小さくなる。

 

気持ちが大きい時は一つのことに執着する必要はないと思いがちで多くの選択肢を求めるが、気持ちが小さい時は一つのことにすがろうとしたくなる。

 

そういう意味では、次期衆院選を見据えると多くの国民にとっては今は不景気の真っ只中であやふやな選択肢など求められてはいない。

 

 

 

下馬評で河野太郎氏が優勢だった時は、一番変化が期待できる存在だと映ったのだろうが、今は失敗が許されないタイミングだと再認識されると、大きく変化する可能性への期待よりも、堅実さへの期待の方が上回ったと考える方が妥当な気がする。

 

 

選択肢も厳選された少数が望ましかったとするなら、派手なイメージで展開してる選択肢ほど直前で弾かれる可能性が高まった結果だと感じられる。