モノやサービスが普及するプロセスを示す図には大きく二種類が有名。
一つは偏差値でお馴染みの正規分布図で示されるもので、この図では普及の壁や障害をキャズムと呼ぶ。
図の引用は下記サイトから
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55319?page=2
世にリリースされる商品やサービスの多くがキャズムを越えられないとされる。
この図が示すのは人の数だ。
そしてもう一つの図がハイプ・サイクルと呼ばれるもので、主にテクノロジーが浸透する際の期待値の変化を示している。
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黎明期(Innovation Trigger)
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「過度な期待」のピーク期(Peak of Inflated Expectations)
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幻滅期(Trough of Disillusionment)
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啓発期(Slope of Enlightenment)
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生産性の安定期(Plateau of Productivity)
図の引用は下記サイトから
https://makitani.net/shimauma/hype-cycle
世間が仮想通貨で大盛り上がりした後、一気に幻滅したのは約4年前で季節も今頃だ。
そんな動きは検索にも表れている。
最初に仮想通貨が盛り上がった頃、都心の一部のカフェや飲食店が仮想通貨で決済できるというサービスを行なっていたようだが、仮想通貨は決済のために使うというよりも、投資対象として財産資産を増やすためのものという位置づけだった。
それから4年。
もしかしたら、仮想通貨が幻滅期を通過したのかもしれない。
松屋銀座店で高級ブランドや時計の支払いに暗号資産(仮想通貨)。上限200万円。日本円連動のステーブルコイン「JPYC」と連携し、20~30代の仮想通貨投資家などの顧客を取り込みます。https://t.co/tQfmHUN3rX
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) 2021年12月5日
さらに、
「1コイン=1円」のように法定通貨と連動する暗号資産(仮想通貨)のステーブルコイン発行は銀行と資金移動業者に限定。資金洗浄対策として仲介業者も監督対象にするなど、金融庁が規制を強化します。https://t.co/9QBE64lgxO
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) 2021年12月6日
仮想通貨にVR(仮想現実)、仮想というキーワードが幻滅期を抜け出すのが2022年になるのかもしれないと予感させる。
幻滅期を抜け出すから、さあ飛びつけという話ではない。
始まるのは啓発期であり、始まるのは試行錯誤だということに過ぎない。
しかし、それが分かっているなら何もしないのももったいない。
世の中の仮想界隈がどこに向かうのかはアンテナをしっかり張っておいた方が良いのは間違いない。
そして、良い波が来たなと感じられたら乗ってみるのも悪くないだろう。
アンテナをしっかり張る必要があるのは、波の良し悪しを見抜くためでもあり、乗るタイミングを正しく捉えるためだ。
事前準備がなければどちらも見逃すことになることだけは間違いない。