5年前の今頃、世間は仮想通貨で大盛り上がりで、流行りに敏感な人や投資に目がない人の間では今から参入するのは遅過ぎると言われていた。
ブロックチェーン技術で一切の不正や不公正は起こり得ないとも言われていた。
わたしは手を出せずに、『あ〜あ、また流行に乗り遅れた』と思っていたが、それから2ヶ月後2018年の年明け直後に仮想通貨のコインチェックが流出事件の被害を受け大騒ぎになった。
しかし、ブロックチェーンで守られてるはずだから犯人が個人であろうと組織であろうと、あっという間に特定されて捕まるんだろうなと思っていたら、犯人の特定もできないし、流出した仮想通貨もロンダリングされ取り戻すことができないままだった、補償は行われたが、580億円の流出額に対し、補償額はその後の相場下落で約460億円に圧縮された。
一応の無難な着地は出来たがブロックチェーンへの信頼はぐらつき、世間の浮動票的な仮想通貨熱も一気に冷め、何もしなかったわたしのような人は内心『ざまあ…』の気分だったはずだ。
それから約5年、仮想通貨取引所の一つFTXが経営破綻と報じられていた。
最初聞いた時は無関心に近かったが、今日になってこの5年間はどうだったのだろうかという興味が湧いてきた。
興味が湧いたと言っても、世間はどうだったのかをざっくりと知りたいという程度のレベルなのでGoogleTrendsを使ってみた。
検索期間は最近5年間で、ワードは『仮想通貨』『ビットコイン』『コインチェック』『FTX』。
検索レベルの反応で見ると、仮想通貨の需要はコロナ禍で回復傾向にあったことが感じられるが、以前の盛り上がりのように猫も杓子もといういうものではないことは多くの人がリアルタイムでの記憶があるだろう。
検索期間を過去30日にすると、
FTXの破綻が、仮想通貨業界でも寝耳に水の出来事だったことが感じられる。
おそらく、コインチェックの経験があるので警戒のアンテナは張ってたであろうが、事前には察知されなかったのだろう。
GoogleTrendsでの比較にブロックチェーンを加えてみると、
私にとってはブロックチェーンこそが要だと思っていたが、5年前も最近も、そしてその間も少なくとも検索レベルではブロックチェーンは全く注目されてないに等しいと分かった。
最近5年で電子マネーやキャッシュレスが浸透する様を見てると、キャッシュレスの分野に仮想通貨が参入する未来もピンと来ない。
ブロックチェーンは、おそらく、世間が思ってるほど信頼に足る機能を担保できてないと思った方が賢明だろうし、そうである以上仮想通貨は単なるバクチで投資ですらないと思った方が賢明だろうというのが今のところの結論だ。