コンテンツ産業で独り勝ちだと言われていたNetflix。
一時は、その勢いはGAFAを越えるかもとすら言われていた。
そんなNetflixにも翳りが見えたのか、それとも単なる一過性の出来事なのか。
ネットフリックス 会員数が減少に転じる 過去10年で初めて 2022年4月20日
アメリカの動画配信大手、ネットフリックスの先月までの3か月間の決算は、記録的なインフレで娯楽への支出を抑える消費者が増えたことなどから売り上げは小幅な増加にとどまり世界の会員数も過去10年で初めて減少しました。
『Time is Money』という世界共通語と、これは日本発かもしれないが『人生は死ぬまでの暇つぶし』、この二つの意味が重なる部分は、現代では暇つぶしどころか忙し過ぎるのだなと思い当たった。
1日は24時間。
その中から睡眠時間(現代人にとっての睡眠時間は健康のためにはエクササイズと同じで削ってはいけない時間)を引いて、残りの時間を仕事や趣味や遊びやコミュニケーションに配分することになる。
スマホの普及で、コンテンツ消費に関しては大幅に時間の捻出が可能になった。
できなかったことができるようになると、使わないと損だと感じるし、最初は満足感や充実感を高めるが、しばらく続けると、所詮コンテンツ消費は受け身だという不満が出てくる。
極論すると自分は何もしてないに等しいし、その行動や行為は決して未来には向かわないただの過去との戯れに過ぎないと嫌でも気付くようになる。
コンテンツ消費とよく似てるのが、勉強と称したインプット作業。
アウトプットを伴わないインプットは所詮ただのコンテンツ消費で、溜め込んでおけばいつかは役に立ちそうな気もするが、実際には溜めてるだけなら肥満や便秘と同じだ。
また、コンテンツ消費を繰り返したことで現代人は目が肥えてるので、作り手がもはや消費者の期待を上回るコンテンツを供給できなくなっているとも言えるだろう。
コンテンツ制作の現場で、数年前から各種のハラスメントやmetooが続出することとも無関係ではないだろう。
ちなみにNetflixは契約者が減少したことで、これまでは広告をコンテンツに載せないことが売りだったが、広告付きの低価格プランを検討し始めてるらしいとも報じられている。
ただの娯楽コンテンツは過渡期のど真ん中なのかもしれない。