『AI、AI』と言われてもあまりピンと来なかったのは、システムやデバイスの裏側で活躍するブラックボックスだったから。
そして満を持してのようにChatGPTが表舞台に出てきた。
わたしですら3月から使ってるし、その頃から急激に話題が増えたのでみんな一斉に使い始めたのだなと感じていた。
使い方は分かっても、実際にChatGPTが何をやってるかは相変わらずブラックボックスではあるのだが。
しかし。
企業の「ChatGPT」利用率に大差、日本7%、米国51%! 日本経営層の関心、米国の半分以下...利用も事務ばかり、米国はクリエイティブなのに
新しいテクノロジーなどを積極採用する初期採用層が利用している状態にとどまる。また、「知らない」が46%と半数近くを占め、知っていても「利用していない」が42%となった
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この記事は法人での利用を示していて個人利用の実情ではないが、日本人のChatGPT利用者はせいぜい30%。
ただ、利用者の多くは合格点を与えているようでわたしの印象とも合致する。
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生成された内容の満足度を聞くと、日米ともに用途ごとに若干の温度差はあるが、10段階評価でおおむね6~7点と、高く評価している。さらに、9割以上の利用者が「今後も利用継続したい」と答えた。
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使えば高い確率で納得できるにも関わらず、利用者が30%に留まる理由を考えてみた。
法人利用の場合、会社が許可しないという場合もあるようだが、それを除いてChatGPTを使いたいと思うための条件を挙げると、
- 調べたいことや興味あるテーマがある
- その興味やテーマをキーワードではなく文章で表現する
- 一回で納得できる回答に出会えるわけではないのでChatGPTと何度か対話を続ける必要もある
- ChatGPTの回答はあくまでも参考で、自分自身の思考に刺激を与えるだけで、最終的な結論は自分自身が導くという気概
たぶん、本を読んでおもしろかったという感想を持つことよりは高い能力が要求されるはず。
読みたい本がない、読みたい本はあるが読まないような人にはとてもハードルが高いはず。
ChatGPTの利用者の中には答えを丸パクリすることを目的にしてる者も多いことを考えると、利用パターンは今後大きく二つに分かれるのだろう。
丸パクリを目的とするパターンと、あくまでも参考とするパターンの二つ。
丸パクリに価値を見い出せる場合とは、あやふやな人間に作業を任せるくらいだったら丸パクリの方がよほど確実だという分野で、これこそがAIが奪う仕事だろう。
目的が更なる進歩ならば、あるいは進歩というよりも改善や改良が目的ならばAIの回答はあくまでも参考にしかならないだろう、少し条件を変えると導かれる答えはまるで違うはずだから。
この少し条件を変えると答えが変わるというのはかなり重要なポイントで、これは同じ意味のつもりで異なる表現をした場合にも起こりうる変化なのだ。
利用者の多くが、質問に対する回答でChatGPTの良し悪しを判断するのだろうが、どのくらいの人が質問者としての自分のレベルに合わせてChatGPTが答えていることを意識してるだろうか?
私たちの日常生活でもあるだろう、『この人に難しいこと言っても理解できないだろうから要の部分は端折った方が良い』と思うこと。
ChatGPTに満足できない人の中には、ChatGPTから見放されてる人もいそうだ。