メール文化の普及が定型文というテンプレートを普及させた。
それ以前にも模範文例集と銘打ったものはあったが、同じ内容がコピペで表現できるようになると、伝わるのは即物的な情報のみになる。
何かに似てるなと思い当たった。
何だろうと考えていて思い当たったのがマニュアル。
必要な情報を提供するのがマニュアルだが、何が必要なのかが理解できてなければ、記載されてる内容は有益な情報にはならない。
定型化とマニュアル(化)は重なる部分が大きいのだ。
日本で定型化やマニュアル(化)というと気が利かないお役所仕事のようなイメージを持ちがちだが、世界では優秀だとされる現場では高度な定型化やマニュアル(化)は必須の要素だとされる。
決められたことや定められたこと以外はしないと取ると、融通が利かないことになる。
決められたことや定められたことに関しては全力を尽くしかつ万全を期すと取ると、それは範囲限定の完璧に近づくことになる。
オリジナリティやそれを求めての創意工夫は一見ネガティブな要素は無さそうに感じるが、成功や確実に良い結果を出そうと思えば思うほど再現性を高めるために保険を掛けたくなる。
そんな時にうまく機能するのが定型化でありマニュアル化。
何よりも上手く行かなかった場合に免罪符としても機能するのでまさに保険となる。
テンプレートを好む人ほどオリジナリティを求めて熱心に勉強するが、その勉強もアウトプットも定型化されがちになる。
憧れる対象に対する熱意とも共通するだろう。
人は自分に無いものを偶像化する、最近で言うところ『推し』なんていうのもどこか似てるかもしれない。