違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

本当にこれで良いのか京アニ事件

京アニ事件の裁判に関する話が増えている、しかしテレビなどが報じてることはごく一部のようだ。

 

だからと言って事件が正当化されるわけではないが、犯人の人生の過酷さは凄まじい。

 

 

〈京アニ放火殺人・初公判〉父と兄、妹が自殺し母は失踪…自身は過去に下着泥棒で逮捕され「もう失うものはねえから」。単独犯による戦後最大の犠牲者を出した青葉被告は何を語るのか

「青葉被告の家庭環境は複雑で同情すべきところもありました。青葉被告の父親はもともと保育施設で働く女性と結婚して6人の子供をもうけました。ですが、あるとき同じ保育園の別の職員と不倫し、駆け落ちしていまいます。駆け落ちした相手が青葉被告の母親です。青葉被告には兄と妹がいて、さいたま市で5人家族で暮らしていましたが、母親は3人の子供を残して家を出てしまっています。残った父親がタクシー運転手として働き生活を支えていましたが交通事故を起こして怪我をし、その後、解雇されます。家賃を滞納するようになり、そこから少しずつ家庭が崩壊していきました」

 

生活を支えきれなくなったのか1999年12月、父親はさいたま市緑区のアパートで自殺した。青葉被告が春日部市内でひとり暮らしをしていた時のことだ。

 

そして父親の死後から5年後に妹も自ら命を絶った。

 

妹の死から2年後、青葉被告は春日部市内で女性の下着を盗んで逮捕されている。

 

 

 

 

【詳報】新聞ではとても書けない「京アニ」初公判で青葉被告が語ったこと《スタッフに恋愛感情を持ち、直接襲おうと…法廷で公開された動画》

ネット掲示板「2ちゃんねる」で、京アニの女性アニメーターAさんから「アドバイスをもらった」「ほめてもらった」など一方的に思い込んだ。だが事実は異なり、その書き込みはAさんとは別の人物によるものだったが、青葉被告は「好意、恋愛感情を抱くようになった」(検察側冒頭陳述)

 

 

 

被害者が理不尽な目に遭ったことは間違いない。

 

被害者遺族の心を癒すことなど不可能に近い。

 

 

それくらい重大なことを犯人はやったわけだが、この犯人を裁いて死刑にして、それが何になるのかという思いは大きい。

 

 

それにしても犯人の人生はあまりにも人に恵まれなかった。

 

京アニ事件は事件としては特殊で特別かもしれないが、犯人のように心の逃げ場所がないような人生を強いられてる人は思ってる以上に多いかもしれない。

 

ギリギリのところで持ち堪えてる人が少なくないとしても、その人たちが救われるような仕組みはほぼ無いのだ。

 

形式的なものはあっても。

 

救われるのは、辛うじて人に恵まれた場合だけだ。

 

それには運の良さが必要。

 

もちろん運が良いだけでは足りない自分自身に起因する要素もあるだろう。

 

この犯人を無条件に憎める人はきっと恵まれた人生が当たり前の人だけかもしれない。

 

上記で引用した記事ですら書けずにいるような真実があるかもしれない。

 

罪を憎んで人を憎まず、こんな虚しい言葉はないと思っていたが、事件の細部を知った人は自然とそう思うのかもしれない。

 

京アニ事件、犯人に全てを押し付けるだけで終わらせて良いのだろうか?