違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

誰が得するのかジャニーズ問題で

急速に化けの皮が剥がれ始めたジャニーズ事務所だが、性加害の問題を抜きにしてどうしてそんなにメディアや芸能界で力を持てたのか?

 

普通に考えればファンが多い人気者ゆえに指標となる数値、例えば視聴率、今では世帯視聴率(年寄りが見ると上がる)よりもコア視聴率(CM出稿する企業が顧客として想定する層を対象)が重視されていて、コア視聴率の獲得にジャニーズタレントが強みを発揮するからと考えがちになる。

 

しかし、Twitterなどを検索するとジャニーズファンですら、ジャニーズを起用したからといって視聴率が高いわけではないという指摘をしてる人が多いことに気付く。

 

そういうことを記事にしてるものもあった。

 

嵐・相葉雅紀の嘆き止まらず!?フジ『VS嵐』後継番組『VS魂』に迫る“打ち切り”「時間切れリミット」!TBS『プレバト!!』&日テレ『THE突破ファイル』に「Wスコア負け」常態化で「もう限界」!! 2022.01.20

世帯で2倍以上の差をつけられているだけではなく、シニア層がメイン視聴者の『プレバト!!』にコアでも負けているんです。

 

 

プレバトは個人的にも好きな番組でよく見るが、この記事を読んで、そのプレバトにもジャニーズはよく出てるなと改めて思った。

 

プレバトにジャニーズが出てることに違和感を感じるわけではないが、一体何がきっかけだったのだろうかとは思った。

 

Twitterを検索すると、プレバトとジャニーズの関係性をおそらくジャニーズファンであろう人が話題にする際にジャニーズ枠と使い始めたのが2015年くらいに多いことに気づく。

 

いつの頃からか出てくるジャニーズの顔ぶれはほぼ固定化してるが、2015年頃はファンが誰が出るかを楽しみにしてたことが感じられた。

 

ジャニーズを使えばコア視聴率は上げられるという先入観はますます定着し始めた頃かもしれない。

 

調べてみると、コア視聴率が指標として導入されたのは2004年からだが、CM取引の基準としてコア視聴率が指標になったのが2018年から。

 

 

ジャニーズタレントであれば誰でも良いわけではなく、コア視聴率獲得に貢献するジャニーズとそうではないジャニーズの線引きはおそらく明確なはずだが、簡単にはコア視聴率が獲得できるタレントは使わせないのだろう。

 

継続的な売れないタレントとの抱き合わせ商法を展開していたとすれば、メディアやCM企業側が黙って言うこと聞くしかない立場に追い込まれたのは自然な流れだ。

 

抱き合わせ商法は、成立すると双方がお互いに依存し合う共依存状態を作りやすいはず。

 

 

このように考えていると、お笑い芸人も似てるかもと思い当たった。

 

2019年に騒ぎになった吉本芸人の闇営業も元を辿ればテレビへの露出があまりにも多いがゆえに起きたことだとすると共依存体質が背景には感じられる。

 

この時の騒動では、闇営業を行なっていた芸人の個人的な事情で起きたことだとして行なった芸人だけが処分され、中には芸能界から去った者もいたが、吉本興業は将来に向かってのマネージメントを充実させることと引き換えにお咎めは受けなかった。

 

 

ジャニーズ事務所の場合は、所属タレントの問題としてではなく、タレントをマネージメントする能力が事務所側に無いのではないかと糾弾されてる点が吉本興業と正反対。

 

表面的には性加害に対してNOを突きつけてるように振る舞ってるが、真相は少し違うかもしれない。

 

ジャニーズ事務所と取引関係にある企業が、この機会に反旗を翻さなければこれからもずっと共依存的な従属をすることになるという緊急避難的な行動に感じられる。

 

 

所属タレントには非がないので、コア視聴率に貢献するタレントを使うことが不可能なわけではない。

 

事務所を移籍したり、再度タレントを使える状態が整う頃には契約の単価も従来と同じというわけには行かなくなるだろう。

 

 

事件の謎を解く時には、その事件で得をするのは誰かを考えろというのは基本中の基本。

 

ジャニーズ問題、一体誰が得をするのかという視点で考えると、きっとさまざまなシナリオが想定できるだろう。

 

本当の真相は、私如きの想像をはるかに超えるものなのかもしれない。