ジャニーズ絡みで話題のエージェント契約だが、これは独立を意味するものではなく従属の変形だ。
パッと浮かんだイメージは、スーパーマーケットと百貨店やモールとの違いだ。
従来のマネジメント契約はアイドルという商品をジャニーズが一括仕入れして自社で売り場を整え独自に値付けして販売してたのに対し、エージェント契約は百貨店やモールのような場所貸しで場所代と売り上げに応じてのインセンティブを取られるがそれ以外は個々のテナントの裁量に委ねられる。
エージェント契約を余儀なくされる元ジャニーズのアイドルは、ジャニーズスーパーの一つの商品ではなくなり、ジャニーズモールの一つのテナントとして活動することになるのだ。
売れてる限り問題はないが、売れなければ続かないし続けられない、それが従来以上に厳しくなるだけだ。
画像の引用元
https://x.com/snosearch0122/status/1708796953856020790?s=61&t=hLWccSmut25fmsfesByX4Q
百貨店やモールがジャニーズの新会社に当たり、そのテナント契約がエージェント契約と呼ばれてるのだ。
2019年闇営業問題で揺れてた吉本興業でもマネジメント契約かエージェント契約かという課題が出ていた。
次の記事はマネジメント契約ゆえの社長の発言だったのだ。
吉本興業・岡本昭彦社長が会見 “全員クビ”発言認める「反省しなければならない」
19日に契約解消処分となった宮迫と謹慎中の亮が20日の会見で、岡本社長と話し合った際に「テープを回してないだろうな」「会見するならやってもいいけど、全員クビにする」という“圧力発言”があったと明かした。
この闇営業問題の際の発言がキッカケで吉本興業との関係が危うくなった極楽とんぼの加藤浩次は2019年10月から専属エージェント契約に切り替えていたが2021年3月でその契約を終了させ個人事務所を設立し完全独立している。
完全独立に当たって関係各方面への根回しは必要だっただろうが、知る由もない。
これらのことを考える際のキーワードは『所属』だ。
マネジメント契約は所属を意味するが、エージェント契約は所属ではない。
寄らば大樹の陰を求める日本人気質は無意識のうちに所属にすがる。
ほとんどの人が『独立?、絶対やめた方が良いよ』と言うだろう。
エージェント契約は完全独立ではなく、母屋を借りるテナント契約なのだが、活躍のステージが芸能界や興業界という狭い特殊な世界であることを考えると、すでにネームバリューが高いレベルで確立してる一部のアイドル以外にとっては酷な変化のはず。
もう一つのキーワードになるのはファンクラブだろう。
ジャニーズ全体の価値は、おそらくファンクラブを構成するファンが持ってる価値のはず。
現在までのところファンクラブがどのような扱いを受けるかが不明だ。
ファンはジャニーズという看板のファンではなく、個々のアイドルのファンだとすると、エージェント契約をした個々のエージェントにファンクラブも帰属させるべきだが、新会社もそこは手放したくないから攻防戦が繰り広げられるだろうし、すでに存在するファンクラブの名簿なども形式上はジャニーズ新会社の資産かもしれないが実態はそうではない。
肝心要はまだまだあやふやなままなのだ。
今後の展開はまだ二転三転があるかもしれない。