AIがChatGPTのような生成AIという分野にまで領域を拡大すると、人間中心の表現行為にも大きな変化が出る。
これまでは腕に覚えのある人にしか許されなかった作業が誰にでもできるようになるからだ。
モノづくりの分野でも3Dプリンターの実用化が普及し始めたことで、これまでモノづくりに参入できなかった企業や個人が参入するようになってきた。
それらの多くは誰でもできるようになっただけで、まだまだ使いこなしが簡単というわけではない。
使いこなしの原点には新しいアイデアや発想が必要になるからだ。
パクることやアレンジはいくらでも加えることができても、最初の一歩を自ら踏み出せない企業や人の方がはるかに多い。
複雑で高度な表現をより簡単に行うことが可能になればなるほど、意識は複雑で高度なことを志向するようになる。
現代がそんな時代だからこそシンプル志向という逆張りが活きる。
シンプルさにインパクトを与えるために有効なのはコロンブスの卵だ。
イメージするほど簡単ではない。
複雑で高度なものほど良いと感じることに慣れた脳には、シンプルなことは良いこととは思えないからだ。
複雑で高度なことを求める脳はきっと疲れている、他人には見せないようにシンプルさにこだわるのはリフレッシュには有効かもしれない。