『最近の若い者は…』は、昔は社会人かそうじゃないかが境い目だった。
しかし、社会人の中でも世代間や雇用形態や役職を含めた立場の違いがギャップとして多数発生しているのが現代だ。
昔は成熟した側が未熟な側に対して向けていたことばは、今では時代の変化に適応できる者から適応できない者へ向けられることが増えているとともに、むしろ『最近の年長者は…』が増えている。
時代の変化は、テクノロジー面だけでなく、広い意味でのコミュニケーションの変化に現れる。
属してるコミュニティや関係性によって全然違ったものになるはず。
次のツイートを見ながらそんなことを思った。
こないだ20代くらいの若者に、「2000年前後、ツイッターが登場する前はどうやってネットで同じことに興味のある仲間を見つけていたんですか」と訊かれた。mixiの開始が2004年なのでまだSNSもなかった頃。あるのは2chくらい。
— ꘐ (@pha) 2022年1月23日
そんな時代には、新聞や雑誌が強かったのは当然だなと感じるとともに、時間の流れは嫌でもゆっくりしたものにならざるを得ないなと思い出す。
このツイートを読みながら、昔読んだ松本清張の本の中で、確か東京の刑事と福岡の刑事だったと思うが、事件の協力をする際に、当時の電話事情も不十分だっために速達でやりとりしてるシーンが描かれていた。
描かれていた時代は多分昭和30年代なかばで今から60年くらい前だ。
読みながら脳内でこのシーンにぎりぎりリアリティを描けてたのは携帯電話が普及する前までで、こんな時代があったことにリアリティを感じられる人でも、90年代半ば以降だと『おとぎ話かよ』としか思えないだろう。
世代間ギャップが発生する期間差はどんどん短くなってる気がし、兄弟姉妹の関係でも世代間ギャップが発生してもおかしくないかもしれない。
昔は世代間ギャップがある場合、若い方が我慢を強いられていたので昔の社会人は皆年寄り化していた。
だからこそ、古いしきたりやマナーや慣習が受け継がれただろうが、それらは余程の合理性を備えてなければ廃れていくのは明らかだ。
世代間ギャップは、恋愛観や結婚観にもあるという話が次のツイート。
価値観には個人差がありますが、わずか10歳ほどの違いでも、世代的な感覚な違いがあるようです。https://t.co/YBMbPLIKeK
— 東洋経済オンライン (@Toyokeizai) 2022年1月23日
給料の3カ月分というエンゲージリングの相場は、ダイヤモンド会社の広告戦略から始まり、1987年に郷ひろみさんが元妻の二谷友里恵さんと結婚した際、「給料の3カ月分の指輪を贈った」と発言したことが決定打となって世間に広まったと言われています。
今の相場は1カ月〜1.5カ月分くらい。しかし、そのお母様は「1カラットなかったら指輪じゃない」「パパがこれだけ稼いでいたんだから、あなたの結婚相手だってこのくらい稼がないとおかしいでしょ」などと娘に吹き込む。
これからは、世代間ギャップに苦しむことになるのは、意識を変えられない過去体験が多い人になりそうだ。