ガソリン代の高騰によってどんな変化が起きているのか?
想像はできるが、想像通りなのか、それとも違うのかは是非知りたいところだ。
わたしの考え方はさて置き、統計的あるいは俯瞰的に捉えたデータで分かりやすいものをネット上から拾ってみた。
最近のガソリン高騰だけでなく、2007年〜2008年にも最近と同じような高騰があったのでその頃も含めて検索してみた。
ガソリン高騰で「車離れ」始まった 通行台数減り、駐車場に空き 2008年07月07日
この記事は次のようなことを伝えていた。
〜〜〜
渋滞情報を発信する日本道路交通情報センターの担当者は、「統計的なものはないが、都内では渋滞が減っていると思う」と話している。利用者からも「以前に比べて明らかに渋滞が少なくなった」という声が上がっている。
車が減り、もっとも打撃を受けているのは駐車場で、ガソリン価格の値上がりが加速した07年から落ち込み始めた。
「以前は休日ならすぐに埋まっていたが、今は時間がかかる。満車にならない日もある」
「利用台数が減っているほか、利用時間も短縮している」
「ガソリン代を気にしない高級車は減っていない」
〜〜〜
たまたま同じ頃にアメリカで次のような結果の研究記事が出ていた。
研究はノースカロライナ大学のチャールズ・コートマンシェ助教授(医療経済学)が1984年から2004年までの米国の数州のデータをもとに、平均体重や肥満率とガソリン価格の関連を調査したもの。
その結果、ガソリン価格が1ドル下がるにつれ、米国の過体重や肥満が増えていったことが分かった。米国では1979年から2004年に肥満率が8%上昇した。これは、この期間にガソリン価格が安くなったことに起因しているという。
研究者はガソリン高の医療経済への影響を試算し、「ガソリンが1ドル高くなると、7年で過体重は7%、肥満は9%減少する計算になる」としている。
内容の引用は次の記事から
ガソリン高で車を使わず肥満が減る? 米国で話題 2008年8月18日
最近のガソリン高騰はコロナにも関連してるがそれ以上にロシアがウクライナに侵攻したことも影響している、さらに為替も大きいしそれとは別に産油国の事情も無関係ではないはず。
ガソリン高騰、マイカー利用に「影響なし」半数 「利用減った」3割 2021年12月28日
この記事には次のようなことが書かれていた。
コロナ流行前の2020年1月にレギュラー価格は1リットル140円代であったものが5月にはコロナ流行による需要減で120円台まで下落、その後の減産体制の中、21年11月には160円近くまでに達し、12月は落ち着きを見せたようだが未だ不透明な状況が続いている。
「ドライブなど車を使用する回数が減った」と答えた者が28.5%
「ドライブの行く先を近いところにした」18.6%
「車での通勤・通学をやめた」5.9%
「帰省時の交通手段を、車から公共交通機関に変更した」5.8%
「車の業務使用をやめた」4.5%
「所有していた車を手放した」2.9%
〜〜〜
わたしが車に興味を持ったのは1970年代に起きたスーパーカーブームから、多分その頃の話だが、アメリカのガソリン代は1Lあたり20〜30円と聞いたことがある、だからアメリカ車は燃費なんか気にしないと。
さてそんなアメリカでも排ガス規制も厳しくなり、加えてエネルギー問題は影響するから決して安くはないはず。
そしてヨーロッパでも北欧のEV人気はガソリンと比べて大幅にエネルギーコストが安いことが理由だと聞くので、他国のガソリン価格事情はどうなのか興味あるところだ。
調べた結果思ったことは、日本のガソリン代は高くないということだ。
記事が書かれた当時の日本のガソリン価格は、
日本の平均ガソリン価格は173.9円/ℓ(ただし40円/ℓの補助金あり)
ガソリンが高い! 世界のガソリン価格はもっと高い! いくらか 日米中、欧州各国比較 2022年6月24日
アメリカ
ガソリン:178.5円/ℓ
軽油:203.9円/ℓ
中国
ガソリン:201.8円/ℓ
軽油:184.2円/ℓ
韓国
ガソリン:212.3円/ℓ(2123.1ウォン)
軽油:218.9円/ℓ(2189.46ウォン)1ウォン=0.1円換算
イギリス
ガソリン:311.2円/ℓ(2.176€/ℓ)
軽油:324.6円/ℓ(2.270€/ℓ)
フランス
ガソリン:298.2円/ℓ(2.085€/ℓ)
軽油:305.2円/ℓ(2.134€/ℓ)
ドイツ
ガソリン:270.7円/ℓ(1.893€/ℓ)
軽油:293.7円/ℓ(2.054€/ℓ)
イタリア
ガソリン:294.4円/ℓ(2.059€/ℓ)
軽油:289.7円/ℓ(2.026€/ℓ)
フィンランド
ガソリン:362.2円/ℓ(2.533€/ℓ)
軽油:349.3円/ℓ(2.443€/ℓ)
ブルガリア
ガソリン:241.5円/ℓ(1.689€/ℓ)
軽油:248.7円/ℓ(1.739€/ℓ)
ウクライナ
ガソリン:233.5円/ℓ(1.633€/ℓ)
軽油:260.1円/ℓ(1.820€/ℓ)
ロシア
ガソリン:126.6円/ℓ(0.885€/ℓ)
軽油:130.4円/ℓ(0.912€/ℓ)
さすがロシアは産油国であることがよく分かる。
福岡市では地下鉄の延伸で大混雑が起きているらしい、時間が確実だからバス通勤客(福岡はバスの台数日本一)が流れてると言われるが、それだけではなくガソリン高騰にウンザリしたマイカー通勤の流れ込みも多いのかも。
多くの人はさまざまな価値観をコストと天秤に掛けている。
天秤がバランスを保てれば変化は許容範囲に収まってることになる。
許容度を超えると、きっと行動が変わるはずだし、変わらざるを得なくなる。
変化したい人には追い風でもあるのだ。
おまけ