興味深いツイートだった。
うちの母は昔から静香が映った瞬間にテレビを消せという過激派の木村担だったんだけど、還暦が見えてきて突然「敵を知ることも大事なのではないか?」と悟りを開いて今年工藤静香のコンサートに行き、そして静香担になって帰ってきた。
— なずな (@nazpipi) 2023年12月6日
何気ない日常生活にも孫子の兵法が浸透していることが感じられる。
まずは少し復習。
孫子の兵法に関してWikipediaには次のように書いてある。
それは、
- 道 - 為政者と民とが一致団結するような政治や教化のあり方
- 天 - 天候などの自然
- 地 - 地形
- 将 - 戦争指導者の力量
- 法 - 軍の制度・軍規
の「五事」である。
より具体的には以下の「七計」によって判断するとある。
1.敵味方、どちらの君主が人心を把握しているか。
2.将軍はどちらが優秀な人材であるか。
3.天の利・地の利はどちらの軍に有利か。
4.軍規はどちらがより厳格に守られているか。
5.軍隊はどちらが強力か。
6.兵卒の訓練は、どちらがよりなされているか。
7.信賞必罰はどちらがより明確に守られているか。
以上のような要素を戦前に比較し、十分な勝算が見込めるときに兵を起こすべきとする。
上記の「七計」は以下の7つに集約されるとも書いてある。
1.彼を知り己を知れば百戦して殆うからず。
2.主導権を握って変幻自在に戦え。
3.事前に的確な見通しを立て、敵の無備を攻め、その不意を衝く。
4.敵と対峙するときは正(正攻法)の作戦を採用し、戦いは奇(奇襲)によって勝つ。
5.守勢のときはじっと鳴りをひそめ、攻勢のときは一気にたたみかける。
6.勝算があれば戦い、なければ戦わない。
7.兵力の分散と集中に注意し、たえず敵の状況に対応して変化する。
これらを踏まえて考えていると脳裏に浮かんだのが、
バカとハサミは使いよう
という諺だった。
ここで言うバカとは、自称他称の賢い人を含めたほぼすべての人間が該当するだろう。
では現代のハサミとは何だろうか?
これはAIではないだろうか?
日進月歩でできることも適用範囲も変化するAIだが、PCなどの他のITと何が違うかというと『自律性』があるということだ。
自律性があるという部分は、実際には自律性が感じられるというレベルかもしれないが、人間の側から見ると擬人化した存在として成立するレベルになっていそうだから感情レベルでは自律性を感じるのだ。
自律性があるということは良いことばかりではなく、暴走したり狂ったりすることもあるのだ。
自律性のない機械装置が暴走したり狂ったりするのは故障だと分かるが、自律性を備えた存在の暴走や狂いは与えられた条件や状況の下では正常な判断と動作や行動である場合もあり得るのだ。
まさに使いようが問われるのだ。
ハサミには自律性がないからこそバカの力量が問われるが、自律性を備えた場合のAIとの間で問われるのは何だろうか?
生成AIのレベルだと人間の側の質問力や問いの立て方だろうが、それを超えた存在になるとAIから好かれることが重要になるのかもしれない。