ウェブ予約のみにしたらクレーマーが激減したという開業医の話に対して多くの同意の声が寄せられていた。
ほんのひと手間掛けることを嫌がる人や、そのひと手間を掛けることができない人にクレーマーは多いと、体験を通じて感じてる人が多いと感じられた。
この場合のほんのひと手間は、個人特定できる関係性を提示することでもある。
つまり、そのことによって1対1の関係性が成立するのだ。
その1対1の関係性が平和をもたらしてるのかもしれない。
どちらか一方が個人情報を曝け出す関係は、曝け出した側が一方的に逃げられない状態になるのに対し、両方が個人情報を共有する関係性だとギブアンドテイクの関係性は対等になる。
お客様は神様ですという関係性がネガティブに作用する場合のお客様は匿名だ。
この1対1の関係は個人や小規模事業者のような関係性では成立しやすいが、どちらか一方が大きな組織体の場合担当者はいても匿名化しやすい。
さらにこの場合の匿名化は大組織の場合身内の関係性でも起きやすくなる。
そんな現れの一つに自爆営業がある。
自社の商品やサービスを無理やり社員やスタッフが買わされる自爆営業という悪しき伝統は、非難されながらもなくならない、買わなかった人が誰かが特定されるからこそ成り立つシステムで村八分の一種に感じられるのに対し、自爆営業を命じる側は匿名化し天の声になりがちだ。
変わり種の匿名性にはこんなものもある。
解剖学実習は匿名で行う医学部がほとんどだと思ってたけど、ご献体の個人情報を学生に出しちゃう医学部もあるんだ🤔 pic.twitter.com/AHul5hjVLV
— 闇の子 (@somewhere_med) 2023年11月26日
週刊誌の報道がdisられることが多いのは、スキャンダルを報じられる側はプライバシーを容赦なく剥ぎ取られるのに対して週刊誌側の書き手の個人情報に関しては匿名化しやすい、仮に個人情報を明かして記事を書いたとしても知名度のギャップが大きいので匿名化が避けられない、だから記事の内容が正しくても燻ることが多い。
変な奴が多い現代では、個人情報を晒してはいけない相手が身近に確実にいる。
対等の関係になれるならまだ構わないが、対等のフリをしたり、偽の個人情報を提示する場合も少なくないので、相手はしっかり選ぶ必要がある。
ひとりひとりが携帯電話を持つようになった現代では、連絡を取り合うためにどこの誰かを知る必要は必ずしもないので、知りたがる人には気をつけよう、そして教える相手はさらに慎重に選ぶ必要がある。