バブル崩壊後の日本は失われた30年と呼ばれる状態を継続中。
だからだろうが21世紀の日本のビジネスのテーマはコスト削減だったと言えそう。
資産や設備や人材などを直接抱え込むよりも外注する方がトータルではコストが低減する、そういうことがすっかり日本社会には定着した。
コスト削減というテーマがまだ受け容れられなかった頃のコスト削減とはケチだとかセコいというイメージだったので経営者がなかなか乗り気じゃなかったが、同業やライバルがコスト削減に励みだすと手のひらを返し始めたという印象を強く持っている。
コスト削減とセットで普及したのはいわゆる見える化だった。
見えるから気付く、このプロセスが強い説得力につながるのだ。
そんな日本でも物価が上昇し、上場企業では給料を上げるという話も出ているが、決して好景気を背景としたような事情からではない。
そして今日次のような記事を見た。
義理チョコ離れが鮮明に バレンタイン「職場で渡す」が過去最低 日本生命アンケート調査
職場の人や仕事関係者にプレゼントを渡すことについては、「どちらかといえば必要ない」と「必要ない」が72.1%を占めました。
何を今さらという記事なのだが、これも無駄コストを削減するための見える化として機能するのだろう。
おもしろいのは、義理チョコをやめたいと思っている側というのは社会の中ではコスト削減の対象にされる側という点だ。
何のためにするかはともかく、見える化すると動機が生まれやすくなる。
漠然としたしたものを少しでも具体化できると何かが見え始める、それが見える化のスタートだ。
納得や説得が功を奏する場には見える化が行われている。