A:『山』
B:『川』
A:『よし、入れ』
時代劇の時代から昭和、ぎりぎり20世紀までは通用したかもしれないのが合言葉という存在。
簡単な単語レベルのやり取りで仲間や身内であることを確認できていた時代がある。
キャッシュカードの暗証番号の4桁は非常に高度だったことが想像できる。
上記の『山』やキャッシュカードがIDならば『川』や暗証番号はパスワードになる。
キャッシュカードの暗証番号が4桁でも通用するのは対応するキャッシュカードが1枚しか存在しないことと試行回数の制限があるから。
こうやって振り返ると、IDやパスワードの構成が複雑化したことがわかる。
全ては1対1の組み合わせを担保するためだ。
当初の合言葉はセキュリティや識別のために存在していたが、IDとパスワードの組み合わせが強固になった現代では、コミュケーションツールになったようだ。
スポーツではチームとファンの間に合言葉が存在するように、推しとファンの間にも同様のコミュニケーションがあるだろう。
合言葉は異分子を排除するためのものから、共同体や組織のアイデンティティや結束を増すためにその役割を変化させている。
合言葉が簡単で分かりやすいからこそだ。