違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

キャズムとバカの壁!

キャズムという言葉を知った。

 

この言葉を知った事で、今までモヤモヤと言葉にしづらかった思いがうまく繋がるような気がした。

 

 

キャズムとは、1991年に出版されたハイテク分野におけるマーケティングの本で、調べてみると一部の世界では熱狂的に支持されてる話のようだが、汎用性は感じられない。

 

キャズムとは何かは、上記のツイッター内にリンクが貼ってある永江さんのエントリーがわかりやすい。

 

ハイテク製品に対する人間の行動の仕方は5つに分類できるが、その境界には大きな裂け目(chasm)があり、意識の高い人と低い人が決して交わらないような分断があるという話だ。

 

 

このキャズムは、ハイテク分野やマーケティングの世界の意識の高い人の間で共有されていた考え方のようだ。

 

私は、この言葉に全く記憶がないということは、意識の低い生き方をしてきたからだろう。

 

誰でも、行動も会話も全く噛み合わない人が存在する不思議や、会話は成立するのに行動が一致しない人が存在する不思議に、遭遇したことがあるだろう。

 

コミュニケーションの問題なのかなと思っていたが、そんな人達との間にはキャズムがあるのだ。

 

Google Trendsでキャズムを見ると、

 

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2006年3月にピークがあるが、調べてみると、梅田望夫さんの「ウェブ進化論」という本が話題になっており、キャズムを超えたと取り上げられていた、凄く狭い世界の話のようにも感じるが。

 

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しかし、その後の変遷を見ると、生き残ったのは「キャズム」のようだ。

 

このキャズムは、検索されてるトピックやキーワードを見ると、意識高い専門性志向が感じられる。

 

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また、このキャズムに関心を持ってるのは都市部の人だとわかる。

 

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コミュニケーションの問題とは別の、属性や価値観の違いから分断が生まれてるというのが、キャズムのテーマなのだが、これって何かに似てる気がする。

 

「話せば分かるなんて大嘘!」でベストセラーになった"バカの壁"に似てる気がする。

 

 

キャズムは、ハイテクに関係するマーケティングから生まれた考え方で、バカの壁は、ごく普通の一般人の生態を扱った話で、対象が違うのだが、共通点を感じるところが面白い。

 

ちなみに、上記のGoogle Trendsに"バカの壁"を加えて比較すると、

 

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"バカの壁"のピークは、2004年2月だが、2003年に出版されたこの本は2004年2月までに311万部売れ、大きな話題になっていた。

 

流行りを過ぎた後の動きが似てるような気がするのは、気のせいだろうか。

 

ちなみに、トータルで400万部以上売れたバカの壁だが、興味を持ったのはキャズムと同じく都市部の人だけなのだ。

 

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キャズムやバカの壁のせいで生じてる分断があるということに、気付いてる人が増えているはずだが、気付いた人々はどう行動を変化させるのだろうか?

 

 

データですべてわかると盲信する「バカの壁」 養老 孟司:解剖学者,新井 紀子:数学者 2018/7/6

養老:利口な患者さんはね、薬を飲まないんです。大変な病気をしたおばあちゃんのベッドを掃除したら、それまで出してた薬が全部出てきたって話がありますよ。ぼくも薬は飲みません。「血圧は?」って聞かれるから、「ありません」って答えます。「測ったことありません」の省略です。

 

新井:この間、とっても面白いビデオを見ました。アレクサっていうAIスピーカーがあるんですけど、「電気つけて」とか、「新井さんに明日の待ち合わせ8時に変更してくださいってメールしといて」とか話しかけるとやってくれるっていう。そしたら、オウムを飼ってる家があって、そのビデオですけど、オウムがまねして「アレクサ、電気消して」って言うんですよ。電気が消えるんです。笑えるでしょう。そのうち、オウムの命令で勝手にメールが送られたりするんですよ、きっと。

 

 

 

 

養老:人間ってちょっと変わった生き物で、バーチャルで生きていけるんですよ。いわゆる現実から離陸しちゃっても。だから、多分、平気だと思いますよ。もともと、そうでしたから。

 

 

 

新井:でも、やっぱり無理しているところはありませんか。

 

(中略)

 

でも、今は、宇宙の中にたった1人でポツンといるみたいな感じになっている人が多くて、お互いさまじゃなくなっている。そういう感じがします。

 

 

キャズムでは、人間を5つのタイプに分類している、意識の高い順に示すと。

 

 

1.イノベーター(全体の2.5%)

 

 

2.アーリーアダプター(全体の13.5%)

 

 

3.アーリーマジョリティ(全体の34%)

 

 

4.レイトマジョリティ(全体の34%)

 

 

5.ラガード(全体の16%)

 

 

 

パーセンテージの数字はともかく、この5種類に人間は分類されるが、注意しなければいけないのは、一人の人のすべてのことに関して当てはまるわけではない。

 

こだわりを持ってることに関しては、人はイノベーターになれるが、こだわりがなければレイトマジョリティに納まることもあるし、全く興味がなければラガードになる。

 

同じ人の中にも、異なる複数の要素が存在することになる。

 

あるテーマに対して、自分がどのタイプなのか、相手はどのタイプなのかを、しっかり理解しなければ、コミュニケーションが全く成立しなくなる。

 

「ああ、あいつはバカだから」と思っても、思われても、良いことはないだろうが、最も大きなキャズムが存在するのは、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間らしい。

 

このキャズムの話を知って、目からウロコのような気になったのは、最近起こる炎上について。

 

キャズムが間に存在する相手に、正攻法でアプローチしても多分伝わらない、それを突破するために炎上マーケティングが用いられてるのかもしれない。

 

もちろん試行錯誤の一環だろうが。

 

炎上が仕掛けられたときに、そこに存在するキャズムに思いを馳せるのも面白いかもしれない。

 

 

自己責任!

二つの身近な話題。

 

どちらも、キーワードで言うと“自己責任”となるだろう。

 

最初に軽い話題から、私はlpad用にBluetooth接続のキーボードを使っている。

 

使い勝手には大満足していて、こんなに便利だとはと言う印象だ。

 

私は、画面を指で触るのが嫌いなので、タッチペンを使う。

 

そんな私にとっての良い点は、

 

・ストロークは浅いが打鍵感がしっかりあり、打鍵音がしな

 

・汚れが気にならない作りで、ヤワな感じも無いので、持ち運びでの気遣いがいらない

 

・矢印キーでカーソルを任意の場所に持っていける

 

など。

 

 

買ったのは2年くらい前の話。

 

メーカーのサイトを見ても、iOS専用ときちんと書いてあるが、私は手持ちの8インチのwindowsタブレットにも繋いで見たくなった、一種の実験のつもりだった。

 

このキーボードは、マルチペアリングできないので、一旦iPadとの接続を削除して、windowsタブレットと接続すると、すぐにペアリングできたが、キーボードに表示されてる文字と違う文字が現れるので、これは使えないなとすぐにペアリングを削除し、iPadと接続し直した。

 

この際に、すんなりと再ペアリングできなかったことは覚えているが、結果オーライで、気に留めなかった。

 

 

それから、ずいぶん経って最近になってMacと繋いだらどうなるだろうかと思いやってみた。

 

ペアリングさせてる途中で、Macの画面に「このキーボードを認識できません」と表示されたが、画面上ではペアリングしていた。

 

キーボードを操作すると、アルファベットの文字はきちんと入力され変換もできるが、記号キーは変な動作をするので、ペアリングを削除し、iPadと接続させようとしたが、何度やってもペアリングしなくなった。

 

何回再起動させて接続を試みても上手くいかない。

 

Macのペアリング削除が上手くいってないのかもと思い、キーボード接続前の設定にバックアップで戻してみたが、上手くいかない。

 

Bluetooth製品は複数持ってるが、スイッチのONOFFの操作しかないので使い方なんて特にないのだが、メーカーのサイトを細かくみてると、キーボードにBluetoothマークが付いたキーがあり、「接続がうまくいかない時は、長押しするように」と書いてあった。

 

このキーを長押しすると、あっさりペアリングできた。

 

ここまでたどり着くのに3日間掛かり、それなりのストレスがあった。

 

買ったのは、このキーボード。

 

 

大事な情報は、目の前にあるという教訓なのだが、メインの話題は次のつもり。

 

以下の話も、自己責任が問われます。

 

母が、心臓の不調を訴えるようになって1年以上経つ。

 

かかりつけの医者に症状を訴え、心臓のエコーを撮ったり、各種の検査をするが、不調を示す結果は出てこないとのこと。

 

母は、体を動かすのが好きなタイプなので、長年の運動不足が祟って体が弱ったとは思えなかった。

 

不調の時の症状を聞くと、私には急激な低血圧が起きているとしか思えなかった。

 

母は、高血圧の薬を飲んでいるので、私はその薬を飲まない方が良いのではと言い、薬をやめたら血圧がどう変動するか確認することにしたのが1ヶ月位前の話。

 

薬をやめても血圧は、全く上昇せず、適正値の範囲の寧ろ低い位の値だった。

 

少なくとも、高血圧の薬が裏目に作用したであろうことはわかったが、心臓まわりの苦しさは残り、数百メートル歩くだけでも途中で何度か休憩する必要が続いていたらしい。

 

ところが昨日、お中元を買うためにバスに乗りデパートに出かけたらしいが、何度も休憩を取るつもりだったが、一度も休憩せずに歩けたらしい、1年前の自分だったらとても無理だったと言っていた。

 

 

高血圧の薬をやめて以来、初めて体調の好転を実感できたようでうれしそうだった。

 

そうすると、医者とのやりとりを思い出すらしく、「血圧は低ければ低いほど良い」と言われていたらしいが、それは「間違いだね」とわかったようだ。

 

体が弱った理由は、老化だけではなかったのだ。

 

その後で、処方されていた薬を検索すると、高血圧の薬の作用は、心臓の働きを弱めることだとわかった。

 

薬は相性が良ければ意図した結果が得られるが、裏目に出ると怖いことが起こる。

 

ちなみに、母がやめた薬を飲み始めたのは2年前からだった。

 

薬を飲んでいる人は、その作用と副作用についてはせめて検索する程度はしておいた方が良いだろう。

油断してると、なんでも情報化してしまう!

時間の経過とともに変化するものがある。

 

単なる好みの変化のつもりが、やがてライフスタイルの変化につながることがある。

 

知る人ぞ知るマイナーなものが好きで、誰もが気付いてない良さをいち早く楽しめていることに価値を感じるような人は、その存在がメジャーになり、誰もが知るようになると、あんなに好きだったのに愛が冷めてしまうことがある。

 

最初は、そんな変化に自分が戸惑うが、やがてそれが自分の性癖だと理解できる。

 

食の好き嫌いにも変化が訪れることがある。

 

大好きだった食材が食べれなくなったり、逆に苦手だった食材が大丈夫になったり、こんな変化は味にも当てはまることがある。

 

甘いものが好きだったのに苦手になったり、辛いものが苦手だったのに好きになったり、この逆もある。

 

こういうのは、好みの変化かもしれないし、体質の変化かもしれない。

 

はっきりと、何かが変化したことは明らかだが、その理由はよくわからないということは、珍しい話ではない。

 

 

 

"手作り"が何を指すか?

 

例えばカレーを例に取ると、

 

カレーのルウが普及し出したのは1950年台。

 

それまでは、カレーは小麦粉とバターとカレー粉を混ぜてルウを手作りすることから始まっていた。

 

予め作られたカレールウの普及は、1954年にエスビー食品が作った固形タイプを即席カレーとして売出して以降とされ、その頃からしばらくは、市販のルウを使ってカレーを作ることは手作りとは言われてなかった(らしい)。

 

しかし、今カレールウでカレーを作ることは、立派な手作りであることに異論を挟む人はいないだろう。

 

時間の経過が、変化させる価値観がある一方で、時間の経過が、浮かび上がらせる価値観もある。

 

どちらも、時間の経過を経なければ、その存在に気付きにくいし、気付かないこともある。

 

20年前の人に言っても信じてもらえないこと「Amazonが日本を支配」「昔の軍艦が大人気」 2018/7/4

20年前の自分と、その当時の周辺環境なんかも思い出しつつ読んでみてほしい。

 

当時は既にイオングループがジャスコを各地に出店し、商店街が閑散としていた時期だが、Amazonがそのとどめを刺したような形と言える。ネットの買い物は風情や人間味に欠けるという向きもあるが、そもそも買い物は便利であるのが一番。Amazonの出現は、ここ20年のうちにすっかり、日本の消費者に受け入れられている。

 

 

改めて考えると、この20年は、何もかもが"情報化"した(に向かった)ような気がする。

 

ニュースやワイドショー的な話題だけでなく、広い意味での鑑賞の対象だったことまでもが情報化していったような気がする。

 

鑑賞することを楽しんでいた時代には、鑑賞の対象にじっくりと時間を掛け、何を感じるかを楽しんでいた。

 

鑑賞の対象に、情報と同じ目線を向けるようになると、知ってるか知らないかだけが関心事になり、何を感じるかはどうでもよくなるとともに、時間を掛けることを嫌がるようになる、読書や映画ですら。

 

 

こういうことは、一事が万事となる。

 

 

友達ゼロ人!「妻依存オジサン」の厳しい余生

「最近、新しい友人を作りましたか」。筆者がこう周りに聞くと、首を傾げて1人もいないと答える中高年は多い。人は年を取るほど、友人、知人を作りにくくなる。

これは世界共通の傾向のようだ。2016年に発表された論文によれば、友人のネットワークの輪は10代、20代と広がり、25歳をピークに、その後は縮小トレンドに入っていくという。

  

 

あなたが友達だと思っていても、相手はそう思っていないかも(研究結果)

その結果、互いに友達だと思っている人の割合が、最も高かった研究は53%、最も低かった研究では34%だった。

 

 

 

時間が経過して、改めて気付くが、「そもそも、友達になりたい人がいるだろうか?」

 

友達ですら、情報化しているかもしれない。

 

 

 

これらとは別に、時間の経過は関係なく、気付かないこともある。

 

UMS主義者、かく語りき――衣のユニクロ、住の無印良品、食のサイゼリヤ
楠木建の「好き」と「嫌い」 好き:UMS 嫌い:ブランド物

僕が教えている一橋大学ビジネススクールの国際企業戦略専攻(ICS)はすべての講義を英語で行う。いわゆる「インターナショナルスクール」だ。学生数は1学年50人程度。小規模なブティック型のMBAプログラムである。主たるターゲットは日本人ではなく外国人。大半の学生がアジアを中心とした留学生だ。

 

彼らにとって日本の魅力とは何か。尋ねてみると、「清潔」「繊細」「安全」「秩序」「配慮」「平穏」「落ち着き」「ゆとり」「控えめ」「静けさ」「内省」といった言葉が返ってくる。要するに成熟である。

 

 

こんな"日本の魅力"にぴったりな行動を今年のロシアワールドカップに出場した日本人選手が見せていた。

 

敗戦直後、日本代表がロッカーに残したメッセージに世界が感動(ワールドカップ)

ロッカールームはきれいに掃除され、美しい状態に保たれている。さらに、入り口側の棚の上にはロシア語で「スパシーバ(ありがとう)」のメッセージが書かれた紙も残されていた。

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ピッチ上では涙を見せ、うなだれる選手たちの姿も。悔しい結果となった直後の振る舞いとあって、感動を呼んだようだ。

 

 

 

あえて指摘されると、「ああ、なるほど」と思うことも、指摘されなければ気付かない、いや気付けない。

 

悪いところや欠点は、指摘されることもあるし、なんとなく自分で気付くことも多いが、美徳的に良いところは、あったとしても指摘されないと全く気付かないことが多い。

 

このような美徳すら情報化してるとすると、自分の美徳に気付いて意識しなければ、なくしてしまうかもしれない。

 

しかし、美徳の情報化が進むと、美徳のコーディネートが始まるだろうし、美徳の予定調和化が起こるだろう。

 

上記のサッカー選手の振る舞いに、コーディネーターやコンサルタントが介入してないことを願いたい。

 

 

情報化の波に晒されると、多くのものは消えていくだけになる。

 

情報化すると、生産性や効率性の対象になる。

 

大事なものは、情報化の対象にしてはいけない!

 

ワールドカップの舞台裏!

日本人にとっての2018ワールドカップサッカーが終わった。

 

対ベルギー戦は、ボロ負けするかもという下馬評にも関わらず、途中まで2点リードしていて、これはひょっとするとと大いなる期待を与えてくれた。

 

 

最終的には3−2で負けたが、世界の強豪と互角に渡り合えるようになったと感じさせてくれた。

 

日本でのサッカーの人気はどれほどだろうかとGoogle Trendsで見ると。

 

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これに野球を加えて比較すると、

 

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野球の強さが分かる。

 

では、さらに"ワールドカップ"を加えて比較すると、

 

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ワールドカップの瞬間風速の威力は、野球のピークに劣らないことが分かる。

 

ちなみに、野球のピークはどの年も7月であることから、プロ野球だけでなく高校野球や夏休みも関係してると想像できる。

 

Google Trendsで分かるのは、検索されてる様子だけなのだが、サッカーはワールドカップが絡むと、ビジネスの匂いがプンプン漂う気がしてくる。

 

ワールドカップは、正式には"FIFAワールドカップ"で、"FIFA"とは"国際サッカー連盟"のことで、設立は1904年でサッカーが好きなヨーロッパの各国の調整役として発足している。

 

サッカービジネスに金の匂いがプンプン漂いだしたのは1974年からだとされる。

 

ヨーロッパと南米の一部の国だけで流行っていたサッカーの世界で、FIFAの歴代会長はヨーロッパ人だったが、1974年にブラジル人が会長になった。

 

それ以降、ワールドカップには利権が付きまとうようになった。

 

 

FIFAが集めるお金の65%程度がテレビの放映権料とされ、30%程度が企業スポンサーだと言われてる。(2014年ワールドカップの場合)

 

このFIFAが集めるお金の大半が、各国の代理店によって集められていて、日本では電通が独占している。

 

今年のワールドカップには、こんな話がある。

 

JCが600億円(?)を電通に払い、それをピンハネして電通はFIFAに500億円払っているとされる(電通は100億円の儲け)。

比率は(NHK500億円:民放100億円)と予測。テレビ東京は今大会撤退したとされているので残り4局(日テレ・TBS・フジ・テレ朝)で25億ずつと予測。民間会社なのでどんなに頑張っても民放1社で30億円が精一杯である。

この600億円は国民が支払っている受信料の約10%に相当する。なぜサッカーにこれだけのお金を支払っているのか?

NHKは国民の生命と財産、伝統文化を守るのが本来の役割。NHKが中継をやらなければ民放がやる。

民放にとって一番鬱陶しいのはNHK。世界的にサッカー人気が高まっておりFIFAに入っているのは2000億円といわれているが、その3分の1が日本からの収入である。

http://windkaze.com/archives/2018062601.html

 

 

 

国際舞台で戦う日本人を見て、『日の丸を背負っている』という言い方をすることが多いが、それだけではないだろうなと思えてくる。

 

ワールドカップは、優勝国だけでなく、参加国の全てに賞金が出る。

 

さすがW杯日本の賞金すでに13億円、Vで42億円 2018年6月30日

試合運びに賛否が巻き起こっているが、日本は決勝Tに進んだことで4億4000万円の賞金増も勝ち取った。

 

何が何でも勝ちたかったのは、"日の丸"のためだけではなさそうだ!

"こんなはずじゃなかった"時の、『人間万事塞翁が馬』!

以前"予定調和"の反対語は何になるのだろうかと考えたことがキッカケで書いたエントリーが予定調和って面白くないだが、未だに明確な反対語は不明なように感じるが、予定調和ということばが持っていた安定感や安心感がどんどん薄らいでいるように感じる。

 

前回も書いたが、日本で使われる予定調和の意味合いは「予測どおりに物事が起きること」で、これは日本流のガラパゴスな使い方だ。

 

いろいろな場での、人間関係の采配に感じたり、農業や漁業など、気象や自然を相手にする場合や、日常生活に感じる季節感などに感じることが多い。

 

これらを、何度も経験すると、やがて自然に、「世の中はそういうものだ」と思えるようになってくる、つまり"空気"が出来上がる。

 

 

そんな予定調和な空気が醸し出すのが、「寄らば大樹の陰」であり、「赤信号皆で渡れば怖くない」だ。

 

多くの人が、そんな空気に従って生きようとするのに、なかなかうまく行かないことが世間に増えている。

 

 

世間の大樹は、簡単には"寄せて"くれなくなった。

 

 

そんな時にきっとこう思うだろう、

 

「こんなはずじゃなかった」と。

 

こんな言葉がGoogle Trendsででるとは思わなかったがやってみると、

 

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大きな山は2014年の10月。

 

この時、何があったんだと調べてみると、福岡県警が出した暴力団排除マンガ「こんなはずじゃなかった」が話題になっていた。

 

暴力団排除マンガ「こんなはずじゃなかった・・・」配信中です 福岡県警察

 

分かれ目はここだったなという部分は、

 

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このマンガを読んだ人の反応を見てみると、社畜やブラックと同じ構造だと感じてるようだとわかる。

 

決して望んだことではないが、間違っているとは思えない行動の連続で、取り返しがつかなくなる。

 

"こんなはずじゃなかった"を検索して、たくさんの事例を見ると、ほぼ2つに集約できるようだ。

 

 

・続くと思ってたことが続かなかった。

 

 

"もっと"があると思ったのに無かった。

 

 

"続く"と思いたかったものの多くは"関係性"で、人間関係だけでなく、自然や気象がもたらすものも含まれる。

 

"もっと"を求めるのは、多くは自分に関してのことだ。

 

"こんなはずじゃなかった"時、足りなかったのは運なのか、それとも努力なのかと考える人が多いからなのか、反省点や間違いを見つける話が多い。

 

しかし、実際には反省することなんか何も無いという事も多い。

 

そういう時は、気分が変わる話を聞きたくなる。

 

 

30代女性です。

ここのところ、悲しい出来事が続いています。

2回連続で流産(原因不明)、寝耳に水の転勤辞令、夫がうつ病発症、身内の病気や不幸… 

私自身は幸いにも何とか体調は保っていますが、心が折れそうになる寸前だなと感じています。

こんな状態も長くは続かない、今が踏ん張りどころだと思ってはいますが、やはり辛いです。

 

タイトルにも書きましたが、「人間万事塞翁が馬」、「災い転じて福と為す」のようなエピソードをお持ちの方、私に教えていただけませんか。

こんな辛い事があったけど、今となっては却って良かったと思われるような体験、是非聞かせてください。

少しでもこの辛い状況の励みにさせていただきたいと思います。

よろしくお願いします。

 

http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2016/0915/777806.htm

 

 

※太字、下線は私が入れました。

 

さいおうがうま【塞翁が馬】

人間の禍福は変転し定まりないものだというたとえ。人間万事塞翁が馬。

https://kotobank.jp/word/塞翁が馬-507194

 

 

 

"災い転じて福となす"と"人間万事塞翁が馬"をGoogle Trendsで比較すると、

 

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"人間万事塞翁が馬"ということばが、思っていたよりも遥かに世間に浸透してることに驚いた。

 

私は、聞いたことあるけど意味なんだっけと、調べなければわからなかった。

 

ついでに、"こんなはずじゃなかった"も加えて比較すると、

 

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苦しいことや、辛いこと、思い通りなならないことが起きた時、嘆いたり、反省するだけでなく、そのことを糧にしたいと思う人が多いことに気付く。

 

それにしても、"塞翁が馬"のピークは2010年7月なのだが、一体何があったのだろうか?(グラフだけ見ると東日本大震災かなと一瞬思った)

 

検索すると、ワールドカップから帰国した、当時の監督岡田武史さんの記者会見で自身の座右の銘と語って話題になっていたのだ。

 

なお、"人間万事塞翁が馬"の"人間"は、"にんげん"ではなく、"じんかん"と読むのが本来らしい。

 

 

 

ひょっとすると、今夜(明日早朝)のワールドカップの対ベルギー戦、「こんなはずじゃなかった」ことが起こるかも!

 

宇宙より深くて遠い世界

ホリエモンロケット、打ち上げ失敗し炎上。堀江氏「今までにない失敗モード」にじむ悔しさ

元ライブドア社長の実業家・堀江貴文氏が出資するベンチャー企業「インターステラテクノロジズ(IST)」は6月30日朝、小型ロケット「MOMO(モモ)」2号機を打ち上げたが、発射直後に落下、炎上した。けが人はいないという。

 

堀江氏も記者会見に出席。「技術的問題がある部分は、ひと通り潰して打ち上げに臨んだが、今までにない失敗モードでの失敗だった」と悔しさをにじませたが、「次の3号機を打ち上げるために、どういうふうに改善するのかが課題。そこに全力投球できるようにする」と、今後の意欲を前向きに語った。

 

失敗した話なのに、見出しは華やかに踊るのが、宇宙関連の話題だ。

 

昨年の11月に「宇宙の魅力」というエントリーを書いた。

 

すっかり忘れていたが、この中で、宇宙が注目される理由として3つがあることを書いたことを思い出した。

 

 

・宇宙から俯瞰で地球を観測することで、景気や投資の判断材料が得られる

 

・あらゆるものが"コネクテッド"な状態を可能にするためには、宇宙を中継ポイントにすることが必要になる

 

・旅行、開発、移住先として

 

 

最先端技術が投入される分野としてのロケットに事故やトラブルが多いのは、しょうがないような気もするが、今回のホリエモンロケットは、アポロ時代の技術を使っているらしいので、最先端というわけではない。

 

 

どうしても自動車と比較してしまうが、自動車の開発の歴史とは、他社の新車を購入し分解調査することで切磋琢磨できたので、技術の均質化と短期間での発展が得られたことが想像できる。

 

同じことは、最近のデジタルデバイスにも当てはまる。

 

iPhone Xの分解 公開日: November 3, 2017

 

 

真似をすることは簡単になったので、技術的優位を保ちたければ先に特許等で武装する必要が出てくる。

 

しかし、分解してバラせば分かるというのどかな時代は既に終わっている。

 

「匠の技」頼みの日本自動車メーカーの危機—— VRでの新車開発でドイツに完敗

電子制御化が進む現在のクルマはソフトウェアの塊だ。

高級車だと、ソフトウェアの分量を示す「行数」は1000万行を超え、ボーイングの最新鋭機「787」の約800万行よりも多い。

 

自動車の世界では、キーワードは"コネクテッド"や"電気自動車(EV)"や"自動運転"に移っているが、これらを技術的に支えるためには、宇宙への進出が必要になる。

 

 

だから、ロケットは注目されるが、車と違って他社のロケットを買って、分解して調べるということができないので、常に手探りになる。

 

こうやって考えると、航空機の発達に戦争が大きく寄与していたことが想像できる。

 

戦争中には、戦争とは直接関係しない、数多くの実験的な事故があったはずだ。

 

宇宙に意識が向かうことが珍しくなくなる一方で、足元への意識はどうなっているだろうか?

 

 

地球深部探査船「ちきゅう」の運用を受託する日本海洋掘削が経営破綻 2018年6月28日

日本海洋掘削は油田やガス田開発のための海底掘削工事を手がけているが、原油価格の低迷でこれらの開発が低迷、受注が減っていたという。

 

 

日本では、海洋開発や海底開発は、資源やエネルギーで捉えるが、あまり盛んではないし、注目もされない。

 

しかし、この「ちきゅう」はそれなりに注目されていたことを覚えている。

 

第1回 「ちきゅう」は海底掘削工場だった!

ちきゅうは世界記録を持っている。科学掘削の世界最深記録だ。たとえば2012年7月には、水深+海底からの深さの世界記録7752.31メートルを達成しているし、海底から掘削した深さでも、2012年9月に八戸の沖合で海底下2466メートルの記録を樹立している。

 

この「ちきゅう」は、SFチックな妄想を掻き立てる存在でもあったが、それはその能力故でもあった。

 

ちきゅうは、水深+海底からの深さのトータルが1万メートルまで到達する能力を持っている。

 

この「ちきゅう」が地震発生兵器だという噂が起きたことがある。

 

東日本大震災も「ちきゅう」が起こしたという噂があった。

 

小松左京の「日本沈没」のような話が好きな方には楽しめる話かもしれない。

 

「井口和基 デマ」、1980年生31歳、工学修士?:何このデマ?

私が不思議に思っていたのは、この地震の生じた時に、掘削船地球がどうしてそんな危ない所にいたのかということである。その理由は分からなかったが、どういうわけか、ちきゅうはかなり地震に近い場所にいた。なぜだろうか? そういえば、NZのクライストチャーチの大地震でも地球掘削プロジェクトが存在した。偶然の一致だろうか?

 

宇宙に比べると、地球探査や海底探査がいまひとつ地味なのは、掘削という作業を伴うからかもしれない。

 

宇宙に向かうことは、自分の体の外のことだが、地球を掘削することは、自分の体を傷つけるイメージを伴うのかもしれない。

 

「ちきゅう」は存続するのだが、運用受託会社が経営破綻したところを見ると、地震発生兵器では無かったということだろう。

 

宇宙関連の話題は、いつも華やかだが、地球や海の話題は、いつも地味だ。

 

無限の宇宙よりも、有限の地球の内部のほうが、遥かに奥が深くて、手が届きにくいようだ。

2018年前半のスポーツ界

2018年が半分経過するが、今年はスポーツ界受難の年となっているようであり、膿が出始めたようにも感じる話題が多い。

 

昨年以来くすぶっていた相撲協会の問題が、年明けと同時に貴乃花の問題になり、つい先日自身が総帥を努める貴乃花一門を離脱すると発表した。

 

「これってどういうこと?」と思った人も多いだろう、私もその一人だ。

 

志らく、貴乃花親方の一門離脱は「10年20年先を見越してやっていると思う」 2018/6/25

貴乃花親方の一門離脱について、志らくは「貴乃花部屋がなくなるというわけではなくて、要は政治の世界でいう派閥、派閥がなくなるということ」と説明。

 

Google Trendsで今年に入ってからの貴乃花を検索すると、もうこの一門離脱という話題も全く世間では話題になっていないことが分かる。

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この貴ノ花の話題がトーンダウンしかかった時期に浮上したのがレスリングのパワハラ問題だ。

 

貴乃花と比較すると、ワイドショーでも大きく取り上げられていたが、そもそものネームバリューが違っているんだなと感じられる結果が出た。

 

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このレスリングの問題はパワハラが大きなテーマになっていたので、「レスリング」と「パワハラ」を比較すると、

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『レスリング=パワハラ』という動きを見せていたことがわかる。

 

このレスリングのパワハラ問題が落ち着きを見せ始めた頃に、日大のアメフト問題が起きた。

 

レスリングのパワハラも大きな話題になっていたのだが、アメフト問題は桁が違っていたようだ。

 

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単独で「日大」も比較してみると、

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完全に、日大=アメフト、と言う印象が定着したように感じる。

 

レスリングの問題が、「パワハラ」の問題だったのに対して、日大アメフトの問題は、「パワハラ」+「反則の強要」であり、犯罪の領域に踏み込んでいた。

 

このアメフトの問題が落ち着いた頃にプロゴルファーの片山晋呉のマナーを巡って話題が勃発した。

 

片山晋呉の態度にプロアマ戦招待客激怒…ポケットに手入れ会話、グリーンで自分の練習優先 2018年6月7日

 

あくまでもマナーの問題であり、ルールに違反したわけではないのだが、大いに人々の感情を刺激した。

 

Google Trendsで見ると、

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マナー上の問題だからだろうが、キーワードとしては「不適切」というワードが出てくる。

 

「貴乃花」と「片山晋呉」も加えて比較すると、

 

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アメフトの話題がいかに大きかったかが分かる。

 

そして上半期のスポーツの話題を締めくくるように、サッカーワールドカップでの日本チームのプレーが話題になっている。

 

観客もがっかり? 日本の“つまらない”パス回しに会場大ブーイング、終了前にゾロゾロ帰宅 2018.06.29

試合後に結果を知った日本の選手たちは喜びを露わにしたが、会場は歓喜とは異なる空気に包まれていた。

 

別にルールに違反したわけでもなく、サッカー通の人ほど「勝つための戦術としてアリだ!」と主張するプレーを巡って、賛否両論が出ている。

 

キーワードは、「ブーイング」と「がっかり」だ。

 

期間を長く取ると直近の出来事がきちんと反映されないので、期間を直近1週間でGoogle Trendsを見てみると、試合直後から急上昇。

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私も、がっかりした一人だが、実はがっかりしながら不思議に感じてることがあった。

 

なんで私はがっかりしてるのだろう、サッカーファンでもないのに?

 

そう私は、世間で言われる"にわかファン"なのだ。

 

だから、視点がちょっとズレてるのかもしれない。

 

 

 

ワールドカップが始まる前、こう言われていた。

 

岡田武史が語る、代表監督に必要な覚悟
「日本人は時として美学が言い訳になる」 飯尾篤史 2018/6/8

代表監督には、とてつもないプレッシャーがかかる。岡田武史氏はかつて1998年のフランス大会、2010年の南アフリカ大会と日本代表を率いて2度のワールドカップ(W杯)を戦い、グループリーグ敗退と突破を両方経験した。

 

岡田氏によると、日本人には特有の「美学」があり、それは外国人にはなかなか理解できないものらしい。そしてその美学は、時として言い訳になることもある。数々の修羅場を潜り抜けてきた岡田氏は、日本人監督が代表を率いて世界で結果を残すためには、「腹をくくること」が重要だという。日本代表のW杯ロシア大会での戦いが始まる前に、岡田氏の言葉に耳を傾けてほしい。(取材日:2018年5月22日)

 

 

初戦がダメだったら、ダメだと思う。

 

 

 

「醜く勝つぐらいなら、美しく負けた方がいい」というクライフの哲学が日本人は大好きなんだ。でも、僕はクライフと対談したこともあるし、試合でマークしたこともあるんだけれど、クライフは負けるのが大嫌いで、あれは、負けて悔しくて言った言葉だと思う。

 

この話を読んでいると、いつの間にか、がっかりしていた気持ちがどこかに行った。

 

わかっているか、わかっていないか、その差が大きい、それがリテラシーだと改めて感じた。

 

西野監督も選手も、スッキリ爽やかではないだろうが、次につながったことだけは確かなのだ。

 

次の試合は、少し違う気持ちで応援したい。