テレビで北海道で鹿が街中に現れて大変だとか、牧場の牛用の牧草が食い荒らされて大変だという話題が流れていた。
熊や猪は直接人間を襲うが鹿は今のところ人を襲ってはいない。
しかし、繁殖力が旺盛らしく増える数が熊や猪の比ではなさそうなことと、ハンターの減少や世論の影響で駆除は進まないことに加え、温暖化で冬は山奥で生息してるだけだったのが里や麓までが年中行動範囲になっているようなのだ。
鹿だって熊や猪にだって悪気は無いが、その行動や存在は人間様にとって迷惑なのだ。
ふと、鹿や熊や猪の姿形が人間だったらどうだろうかと水平思考してみた。
そうすると移民問題の根深さといやらしさがはっきり感じられた。
メキシコのアメリカとの国境周辺ではトランプ氏が大統領に就任する来年1月より前にアメリカに入らないとその後は無理になるとばかりに不法な越境者が増えているらしい。
また同じ理屈だが、イギリス王室を離脱したヘンリー王子は現在カリフォルニアに住んでいるらしいが、トランプ氏はエリザベス女王を裏切ったとしてヘンリー王子が大嫌いだと公言していて特別扱いは一切しないと宣言していて、それ故にヘンリー王子の周辺は追い出される前にアメリカ脱出を考えているらしい。
相手が誰かあるいはどんな動物であろうと先住民にとっては、その生活が脅かされたり乱されるのは単純に嫌なのだ。
同じ理屈でさらに身近なことに目を向けると、最近ボール遊びが禁止になる公園がどんどん増えているらしい。
少し前まではボールが危険だという理由でだったが、それに加えてボールが近隣住居に飛び込んだり騒音の問題も自治体が無視できない苦情として寄せられていて公園周辺の住民の声の方が強くなっているのだ。
つまり異分子の排除の理屈だ。
多くの人が良いことしかないと思っている暴力団排除だが、最近起きてるさまざまなブラック界隈の事件は排除されて地下に潜った暴力団やその予備軍だと考えると排除される側も黙ってはいないということになる。
異分子は姿形が似ていても、ましてや姿形がまったく違えば即排除の対象になるのが現代だ。
その行動や存在が迷惑という刃はいつ自分自身に向かってくるか分からない。
もちろん一定の許容範囲がある。
許容範囲を理解するためには空気を読むことが必須だ。
歴史が繰り返すのも当然と言えば当然だ。