アメリカの次期大統領が再びトランプ氏になることが決定したようだ。
2016年にトランプ氏が大統領に当選した際には、田舎の白人の怒りは本物だったと言われていた。
その時と今回では似た側面もあるだろうし、似てるとしても年月の経過で違って見える部分も多いはず。
実際に問題はありつつも、トランプ氏が選ばれたということはアメリカ国民は新しい秩序の創造よりも古い(=現在の)秩序の破壊を望んだとわたしには思える。
大雑把にアメリカ国民を三つに分類すると、
⒈ セレブ・ハイソサエティ
⒉ 中流・中産
⒊ 庶民・底辺
となる、このような分類は日本にも当てはまりそうだ。
今回の大統領選ではイーロン・マスクがトランプ氏支持を強く打ち出したことでセレブ・ハイソサエティ界隈の支持を得ていたかのようだが実際にはセレブ・ハイソサエティ界隈でトランプ氏を支持したのは少数派だったと言われる。
2016年のキーワードである『田舎の白人の怒り』とは庶民や底辺層の存在がトランプ氏に力を与えたのだが、今回はそれに加えて中流・中産階級がプラスでトランプ氏を推したようなのだ。
2016年の大統領選ではトランプ氏は当選したが得票数自体はヒラリーさんの方が上だったのに対し、今回は得票数でもトランプ氏が上だと言われている、まだ詳細は不明な段階だが。
つまり、セレブ・ハイソサエティ界隈以外は現在の秩序の破壊を望んだのだ。
では、古い(=現在の)秩序とは一体どのようなもので、どんな影響を及ぼしたのか。
移民の存在やグローバル化が大前提になって出来上がった秩序がアメリカの経済や雇用に大きな影響を及ぼしていて、それ故に苦しい思いを強いられていると感じてる人が多いのでトランプ氏が提唱する『アメリカファースト』は心地良い。
トランプ支持者の中にもトランプ氏に懐疑的な人は少なくないが、少なくともトランプ氏には自分たちの声が届いているという思いが得られている、逆に言うとセレブやハイソサエティを優先してるように見えることはそれ以外の人の声は抹殺されていると感じてしまいやすくなる。
日本を含めて世界を見渡すと『破壊』は確かにキーワードになりそうな気がする。
破壊と創造の間には時間差は生じるが表裏一体だ。
何かが破壊されるということは何かが創造されるということでもある。
新しく創造されるものは基本的には進化だとすれば、そんなに嘆くこともないだろう。