一部で話題になっていた下記の話。
部分的に引用するが、面白い話なので全文読むことをおすすめ。
私は副業として、個人でアフィリエイトサイトを複数運営している。
稼いでいる奴らは頭が良かった。
ある商品で稼ぐノウハウがわかれば、あとは同じようなサイトを量産すれば儲かることに気づいたのだ。
Aという化粧品のサイトを作ったら、同じような作りでBという化粧品のサイトを作ればいいだけなのだ。
自分のサイトを丸パクリするのだから、著作権の問題も発生しない。
他人に記事を書かせればいい、と気づいた人が、ランサーズやクラウドワークスに記事作成を依頼。
その中から、記事作成を専門に行なう企業も現れて、一気にアフィリエイト界隈が高度事業化していったのだ。
こうして、個人アフィリエイターは大規模アフィリエイト事業者のための草刈場、となっているのだ。
この話を読みながら思ったことは、かつてパナソニックが松下電器だった頃、創業者の松下幸之助は、シャープや三洋電気が開発した新ジャンルの商品が世の中に浸透しだした頃を見計らって、性能とデザインを良くした類似品を出し、市場を独占するということをやっていた。
これを称して、松下電器は"マネシタ電器"と揶揄されていたが、その一方で松下幸之助は名経営者として称賛されるようになっていった。
このような振り返りをすると、日本にイノベーションが起きないことは当然な気がするし、上記の記事に書かれてる内容は、日本の伝統芸であるとわかる。
また、上記の記事を読みながら改めて、副業に関しても思い出したことがあった。
90年台半ば頃から数年間、私は異業種交流会や各種の勉強会というものによく参加していた、ビジネス的下心を持って。
カジュアルな集まりから、格調高く通産省(当時)の役人が主催するようなものまで参加していたが、どの会も基本は前半が基調講演で、その後に名刺交換会と称した自由歓談の時間が設けられていた。
これらの場に参加してる人のほぼ全てが、自分の商品を売りたい人達で、名刺交換すると上場企業の管理職から公務員や中小企業の経営者など幅広い顔ぶれに最初は感じていたが、特に多かったのが保険の営業とネットワークビジネスをやってる人だった。
私が出会った公務員や上場企業の管理職は、ほぼ全てがネットワークビジネスを展開するためにその場を利用していた。
そして、お互いに相手と最小単位で取引を成立させることがしばしばあった。
そういう取引を、当時私の回りでは、バーターと呼んでいた。
本来のバーターの意味は物々交換らしいが、自分の商品を売るために仕方なく相手の商品を買うことをバーターと呼んでいて、常に不快感があったが続けていた。
上記の話を読みながら、そんな時期があったことを思い出していた、そして、日本のビジネススタイルはこの20年あまり変わってないなと改めて感じた。
ところで、最近は働き方改革でも副業解禁がテーマになるなど副業という呼び方が一般的になってきたが、私にとっては副業はネットワークビジネスを指す言葉という先入観があったので、Google Trendsで検索してみた。
検索可能な2004年以降で見ると、
こうやって見比べると、2004年頃は副業と言えばネットワークビジネスというのはまだ通用していたのかもしれないが、時間の経過とともに、別カテゴリーのことばになって行ったように感じられる。
ネットワークビジネスに類似した言葉で、マルチ商法というのがあるが、これを加えて検索すると、
ネットワークビジネスとマルチ商法は、似た存在として世間に認知されてるような動きを見せていることがわかる。
私はあまりピンとこない言葉なのだが、これにアフィリエイトを加えて検索すると、
2004年から2005年にかけて急速に認知を高めたアフィリエイトは、検索では下落傾向にあるとは言え高い関心を集め続けていることがわかる。
そして当初は、アフィリエイトという単独のジャンルだったのが、2015年に入るとアフィリエイトと副業が同じ扱いを受けるようになったことが感じられるようになったとわかる。
副業解禁が声高になるのに合わせるかのように出された冒頭のアフィリエイトが終了という記事を受けて、副業は今後どうなるだろうか?