2011年、東日本大震災を経験した日本人の中には、人生観や価値観を大きく変えた方が大勢いただろう。
そんな2011年に1冊の本が一部で話題になっていた(=売れていた)。
さっき買った!RT @diesuk: ジョブズの本の勢いに隠れて気がつかなかったけど、ちきりんさん @InsideCHIKIRIN の『自分のアタマで考えよう』もめっちゃすごい勢いで売れてる!
— 関谷英里子 Eriko Sekiya (@erikosekiya) October 31, 2011
「考える」という行為は、好きな人には簡単にできて当たり前(良い考えが浮かぶとは限らないが)のものだが、苦手な人にはハードルが高い行為だ。
そんな「考える」は、楽しみながらできることを教えてくれるのが上記の本だった。
しかし、「考える」ということは奥が深いので、アプローチにはいくつもの方法がある。
梶谷真司『考えるとはどういうことか』(幻冬舎新書)。著者の梶谷先生より、ご恵投いただきました! 著者自身の経験を織り交ぜながら哲学対話の意義や価値、方法論を語っている、具体的な指南書になっています。 pic.twitter.com/fp49Ld3Exh
— モリッシー (@vivencia82) October 18, 2018
この本は、
「よく考えろ」「考えることは大事」と言われるけど、
「考える方法」は誰も教えてくれなかった――。
に応えることを意図している。
人は、なぜ「考える」のか?
大きく分けて二つある。
一つは、答えなんかあるはずのない問いに対して、自分なりの答えを設定することで人生につきまとう漠然とした不安や悩みを減らすため。
もう一つは、答えがあるはずの問に対して、自分なりの答えを設定することで、悩みどころを具体化し、その解決を目標にするため。
二つ目の、考えた結果の目標は、仏教で言うところの煩悩とほぼ同じだ。
煩悩を実現したり克服するために「考える」を行っても逆効果を生むことも多い。
考えるより感じろ👴🏼 pic.twitter.com/YDfaK3fSrA
— 春。(名倉🐷) (@gan_gaganM) October 18, 2018
そんな時は、「考える」よりも「感じる」方が確実だったりすることもある。
Google Trendsで、「考える」、「感じる」を検索可能な2004年以降で比較すると、
この二つのワードに逆転現象が起き始めたのが2013年。
この2013年に何があったかと言うと、
「考えない」が大きなうねりを起こしていたことが分かる。
「考えない」のピークは2013年の6月から8月にかけてだが、この時期に絞って検索すると、考え過ぎが不安を助長するという話題が多く出てくる。
日本人は、「考える」から「感じる」にシフトしているように感じられるが、これだけでは分からないのは、考えた結果「感じる」にシフトしてるのか、考えない人々が「感じる」にシフトしてるのかだ。
「考える」人へのアプローチは、理詰めが功を奏することが多いが、「感じる」人にとってはウザいだけだろう。
相手は「考える」人なのか、「感じる」人なのか、その見極めが大事になるが、その見極め方法は、「考える」で判断するほうが良いのか、それとも「感じる」ほうが良いのか?
つくづく悩みが減らない時代になったもんだ!