今は昔、知りたいことを自ら検索しない人に対して『ググレカス』と言っていた。
あれは一体いつ頃だったのだろうかと思い、GoogleTrendsを検索した。
ピークは2007年11月。
おそらくその数年前から使われ始め、『ググレカスって何?』と言われなくなった頃がピークの頃なのだろう。
そんなググレカスは今やググルカスにシフトしたとも言われる。
そもそもググルカスとは、安易に答えを丸写しすることを揶揄してのものだったが、やがて検索する程度では本当に知りたい答えには辿り着かないということを意味するようになった。
ググレカスのピークは、ググルカスの始まりだとするならどちらもすでに10年以上の歴史を持つのだ。
このことは無料やフリーよりも有料のシステムや会員などの囲い込まれた世界で流通する情報の方が上だと考える風潮に繋がったように感じる。
そのようなシフトが起きた背景には、いわゆるググルという行為(=ブラウザ上でGoogleで検索する)でヒットする情報は、SEO対策されているものが上位を占めるので信頼性が低いと思われてることにある。
そのため最近はブラウザ検索をしない人が増え、SNSでのハッシュタグ検索にシフトしてるとも言われている。
歴史は繰り返すと言われたり、ブームにはリバイバルが付き物であることを考えると、温故知新としてブラウザ検索に再度脚光が当たっても不思議はない。
現代の若者からすると、目の上のたんこぶのようなちょい上世代ほどブラウザ検索をバカにしてるのを見て、『あんな風にはなりたくない』と考えても不思議はないのだ。
有料で出回る情報やサロンと称した囲い込まれた世界で流通する情報が本当に価値を持っていることが明らかだったら、独占するか、ごく少数の金持ちに高額でしか教えることはないはず。
過度にSEO対策されただけで中身が伴わない情報やウソやフェイクも少なくないかもしれないが、時代が一周回ってブラウザ検索とリテラシーのセットはやっぱり必要不可欠な能力として復権しつつあるかもしれない。