営業の現場で起きている変化について考え、その変化に有効に対応するために何が役立つだろうかと考えていたら、『そうだブログが役に立つ』と思えてきた。
そんな話を書いてみた。
世の中は交渉事で溢れている。
交渉してる(されてる)なんて思ってないことでも実際には交渉事だということはたくさんある。
交渉の場では、当事者は対等の関係のようで、実際には微妙な上下関係や有利不利の関係がある。
ビジネスであろうと遊ぶ事であろうと複数の人が関与する場では、意見の取りまとめや目的や目標の設定も交渉事に該当する。
ビジネスにおける営業の場での成約を巡る駆け引きは典型的な交渉事になるが、昔から上手く行く場合を4つのプロセスで説明することが多い。
- アプローチ
- デモンストレーション(=プレゼンテーション)
- クロージング
- 成約
アプローチは最初の出会いであり、自己紹介が中心になる。
デモンストレーションは、営業のためのQ&Aの場。
クロージングは、購入の意思の確認であり、購入にあたっての障害の排除の場。
以上を無難に処理できれば成約に至る。
上手く行く場合は問題にならないが、上手く行かなかった場合にはどのプロセスで失敗したのかが反省点になるが、その理由に勘違いが多いのだ。
売る側(営業する側)は、ほぼクロージングの失敗だと考えるのに対し、買う側(営業される側)にとってはアプローチの失敗に過ぎなかったという場合が多いという勘違いだ。
この勘違いのギャップは非常に奥が深い。
売る側は、失敗を販売テクニックの不足だと考えるのに対して、
買う側は、売る側の人間性やキャラクターを拒否していたからだ。
現代社会では、アプローチに関しては激変の途上にあるだろう。
昔ながらのやり方が通用してる業界もあれば、売り込みは一切受けないという会社も増えているだろうし、紹介以外は拒否するという会社も多いだろう。
そう考えると、これからはアプローチとデモンストレーションはセットで評価されることになるはずだし、すでにそうなっているだろう。
そして、この能力を全ての人が要求されるようになるはずだ。
と言うのは、次のような話があるからだ。
自社の商品が好きじゃないけど売っているという人が増えているのだ。
あるいは、本音ではどれを選んでも大差ないと思っているのだ。
交渉事を上手に処理するためには、当事者双方の思いを理解することが重要になる。
自分の思いや立場だけをゴリ押ししてもまかり通らないのは当然だが、交渉に不慣れな者は相手の事情を受け入れることは敗北だと考える。
交渉が必要な場では、相手の気持ちや言い分を聞いた上で適度に自己主張もしなければいけない。
これって、ブログを書く際に要求されることとほぼ同じでは?、と思えてくる。
好きなことを自由に書いて良いのだが、自分らしさや自分の満足度も大切なので、何でも書けば良いわけではないし、書いたブログに対し一定の反応や評価を得たいと思えば、相手の存在をしっかり意識する必要が出てくる。
営業におけるアプローチの失敗をクロージングの失敗と思い込む気持ちは、ブログに例えると何に該当するだろうか?
ブログを書く場合、ブログの内容に関することには意識が向かうことは、営業する場合の商品に意識が向かうこととほぼ同じ。
商品への意識は、デモンストレーションやプレゼンテーションへ意識が過剰に集中することにつながる。
そのせいで、本来アプローチを大事にしなければいけないのに、デモンストレーションへ意識が向かい、デモンストレーションやプレゼンテーションは十分にクリア出来てると思うため、問題は次の段階のクロージングに移行してると勝手に思い込み、営業が失敗した場合にクロージングのミスだと勘違いするのだとすると、そしてブログでも同じことが起きているとするならば、ブログの内容と言うよりも、誰に向けて書かれているのかというアプローチのミスと言えるのかもしれない。
ブログでアプローチを意識すると、SEOに代表されるテクニックの不足が災いしてると解釈する間違いが起こるかもしれない。
これは、アプローチの失敗をクロージングの失敗と思い込むことによく似ている。
テクニックで劣ることは、世間で思われているほど致命的ではないかもしれない。
ブログで、アプローチが上手くいったか失敗したかは、結果で判断するしかないだろう。
しかし、ブログのメリットは試行錯誤が誰にも何の迷惑もかけないことにある。
そして、おもしろいことに変化に気付けるのはブログを書いてる本人だけなのだ。
営業の現場で試行錯誤の失敗を繰り返すことは自身の評価を下げることにつながるが、ブログだったら何の遠慮もしないで試行錯誤できる。
クロージングの問題だと思っていくら対策しても、本当はアプローチの問題だとしたら、全く無意味なことをしてることになる。
このような見方をすると、ブログは結果が出ることを目指すべきだろうと思う。
自己満足だから、結果は気にしなくて良いというのも一理あるように感じられるが、主義主張は変えずにほんの少しだけ意識を変えたことが違いにつながって、それが結果の違いにつながれば、すごいノウハウを手に入れることになる。
そんなノウハウは、自分の個性に根ざしたもので競争力の高いものになるだろう。
表面的に真似をしても、真似をした人の個性と合致しなければ決して良い結果は得られないだろう。
そういう意味では、スタイルをパクられることを恐れる必要もない。
ブログの運営が倦怠期に入っていると感じた方は是非試して欲しい。
誰のブログであっても、すごい可能性が隠れているはずだ!