世界中で自然災害が起きてるように感じられるが、2019年は日本が最悪だったらしい。
異常気象 豪雨や猛暑の日本が世界で最悪の被害 独の環境NGO 2019年12月5日
ドイツの環境NGOは、去年1年間に異常気象で世界で最も深刻な被害を受けたのは、記録的な豪雨や猛暑に見舞われた日本だったとする分析を発表し、温暖化対策の強化を呼びかけました。
今年の日本の災害の特長は、台風や水害が首都圏を襲ったことで被害の高額化が顕著だったが、それでも東京の中心部が被災したわけではなかった。
温暖化に起因する災害は大型化ばかりが話題になるが、温暖化の恐ろしさはむしろ循環を変化させてることにある。
氷が溶け、気温が上がると警戒されるが、それは入り口であって、本当に怖いのは水の循環(氷や水蒸気も含む)が変化してることだ。
台風の進路が昔と違ってるような気がする人も多いだろう。
今年の台風が首都圏を襲ったことをたまたまだと思っていると今後先が思いやられるかもしれない。
ところで世間には台風はコントロール可能で、すでに兵器として利用可能だとする説も見受けられる。
理屈が分かるとコントロールしたいと考えるのは人間の性と言えそうだが、理屈が分かることとコントロールできることの間には天と地の差があると思う方が賢明だ。
次のツイートが参考になるだろう。
フジテレビのニュースのオンライン版。航空機観測で台風の予報がよくなりそうなことや台風にツボがあることは記事の通り。ただ、現段階では、人工的な台風改変は倫理的にも科学的にも問題が多く、残念ながら皆さんの期待に沿える話ではありません。私の考えとは違います。 https://t.co/95CtNReSmM
— 伊藤耕介 (@itokosk) 2019年12月27日
ところで自然災害に限らず、問題が起きる時に循環の変化が原因になってることは非常に多い。
しかし、循環に問題があるという捉え方よりも、末端で起きてる事象にだけ注目が集まって、根本原因を見落としてそうに見える場合が多い。
病気や体調不良になると、自覚する不調箇所の問題だと思い込み、系全体で捉えようとしないことが多いのは、医者の専門領域の細分化と密接に関係してるはずだ。
症状や問題は、一部の末端で顕在化するが、末端の問題ではなく系の問題で起きてるとすれば、末端に対処しても解決には至らない。
ヤブ医者とは、腕が悪いというよりも、自分の専門領域の中でしか考えられない医者と言った方が的を射てるかもしれない、そういう人は全体を見るということができない。
人の動きにも循環があるが、その偏りが極端になると過密と過疎が起きるようになる。
そんな偏りを当然のことだと説明する合理的な理屈も生まれてくる。
循環としての人の流れや動きが偏るように、金の流れや動きも大きく偏っている。
『カネは天下の回りもの』ということわざは、今や実感が乏しいことわざになっている。
このように世の中には循環すると言われるものはいろいろあるが、流れが回ってくると嬉しいものもあれば残念なものもある。
全体を俯瞰で見ると循環してることが分かっても、途中の一部だけを見てると一方向にしか流れていない。
こんなことを考えていると、「話せば分かるは嘘」と書いてあった養老孟司先生のバカの壁を思い出す。
上手く行ってる時はスムーズに流れる循環は、偏りが目立つようになると現場では流れではなく壁が生まれるというのはなんだかおもしろいが、偏りは多様化につながり、多様化は小さな壁を多く作りりそうな気がする。
同じ循環に属してる人が集まる壁のないコミュニティを持つことが生きやすさには必要だろう。