ちょっと考えさせられるタイトルの記事があった。
痴漢に走る中国の男性は高度経済成長の犠牲者か? 中国で日本並みに痴漢が増加、深刻な社会問題に 2020.11.9(月)
今から約10年前、中国で上海市地下鉄に痴漢(中国語「地鉄性騒擾」)が出たというニュースが報じられました。当時の中国では痴漢犯罪自体がまだ物珍しかったこともあり、まるで珍獣でも現れたかのように新聞各紙は大々的に報じ、物議を醸しました。
(中略)
それから時を経た現在、中国でも痴漢犯罪は増え続け、もはやありふれた身近な犯罪となりつつあります。
痴漢という犯罪は、日本特有のものだという人もいる。
発祥の地が日本ということかもしれない。
痴漢の冤罪が話題になり始めたのが20年くらい前の20世紀から21世紀に移り変わる頃と言われている。
痴漢に対する過剰な防衛が冤罪を生むようになる前の時期には、痴漢被害の歴史が長く続いた。
ざっと調べた程度では、いつから痴漢が生まれたかは分かりにくい。
性犯罪と括ると世界中にあるだろうが、痴漢は少し違うカテゴリーから生じてるような気もする。
Wikipediaには、
痴漢を突き動かしてるのは性欲だけではない、
(中略)
スリルを満たすための行為である
とある。
確か、万引きの動機も似たようなものだった気がする。
冒頭の中国の話のように、経済成長と関係してるのだろうか?
ちなみに、英語では痴漢はmolester。
大元になる動詞はmolest。
molestの由来を調べると、『ちょっかいを出す、嫌がらせをする』という意味が出てくる。
本来的な痴漢を意味することばではなさそうに思える。
さらに検索してると、次のような記事があった。
「満員電車の百年史」 戦前から高度成長、そしてコロナ禍...日本人と通勤ラッシュの歴史
この記事の中には次のような記述がある。
すでに「婦女子に対してつまらぬ行為をなす」、痴漢のような犯罪も出現し、1912年にはすでに日本初の女性専用車になる「婦人専用電車」が中央線に導入されている。
当時は、痴漢ということばがなかったからだろうが、つまらぬ行為と表現されてる。
電車に限らずに、満員というシチュエーションが痴漢や万引きを誘発する要素にはなってそうだ。
それに加えて経済成長の負の要素が作用してるのかもしれない。
ちなみに2004年以降しか分からないがGoogle Trendsで推移を見てみると、
ほぼ一定で推移している。
ピークを示してる2006年の後半から末にかけて、有名人の痴漢がらみの事件や冤罪が話題になっていた。
コロナ禍だからと言って決して検索は減っていないところから、やっぱり痴漢といえば日本なのかなと思えてくる。