コロナ禍で急にクローズアップされたものに保健所がある。
そのことは検索にも表れている。
直近ではさらに賑わいを見せている。
直近30日の場合の関連するキーワードを見ると、
保健所が忙しすぎることが分かるし、忙しさの原因として保健所の数の少なさやスタッフの数の少なさが影響してることは、すでに多くの人が知ってることだ。
やり玉に上げられるのは大阪だが、おそらく日本共通。
保健所の数の推移を調べてみた。
減少し始めたのは平成に入ってからで、もう少し内訳を見ると、
平成に入って以降の推移の変化には市町村の合併や分離分割も影響してそうな気もする。
グラフの引用は下記の全国保健所長会のサイトから
上記のグラフでも分かるように保健所が誕生したのは昭和12年(1937年)で、主導したのは当時の内務省。
ほぼ同じ頃、徴兵検査を通じて陸軍では国民の体力低下が懸念事項になっていた。
目指すところは違ったかもしれないが、陸軍と内務省の思惑の一致が保健所を生み出したのだ。
表向きには公衆衛生のためで国民のためだが、それは兵士の健康を維持するためであり、新規に徴兵される者の体力を担保することが目的だったのだ。
このような背景から生まれていた保健所が近年減少し続けていて、かなりの減少が進んだ時にコロナが発生したのだ。
保健所の減少とは一体何を意味していたのだろうかと考えると終わりのない禅問答になる。
- コスト削減のため
- すでに感染症など怖くないから
- 保健所を充実させても選挙で票に繋がらないから
- そもそも健康は個人で対処するものだから
他にもあるだろうが、保健所の減少が示すことは巡り巡って多方面に影響してるだろう。
いや、むしろ、多方面で起きていたしわ寄せの影響が保健所の減少に繋がっていたのだと理解した方が合ってるのかもしれない。
当たり前と言われれば当たり前だが、健康に関することは最終的には自己責任なのだ。