自分や周りの人を見ていていつも思うのは、人を夢中にさせるものは、見返りやフィードバックが得られることやモノだということ。
求める見返りやフィードバックはさまざまだが、もちろんわかりやすいところではお金や名誉や満足だ。
そんな中の一つである満足に注目したい。
さらに、より注目したいのは自己満足だ。
あまり良い捉えられ方はしないのが自己満足だが、他人と共有せずに自分の胸の内に秘めて他人の評価に晒したりしなければ、心を穏やかに保てるのだ。
ただ、口にすると自慢だと思われたり、妬まれたり、あるいは「その程度で」と芳しい評価がもらえないと落ち込むこともあるので心に留めて心の中で満足することが賢明だ。
自己満足にもさまざまあるが、趣味的なことで次のステップや課題に移るための励みにできる自己満足が良い。
次のステップや課題に移っていくためには、自己満足とは言っても独りよがりでは成立しない。
だからこそ達成感が得られ、満足に繋がるし、次に向かうモチベーションが湧いてくる。
次のステップや課題を自分の外の情報に求めるよりも、自分の内側から湧き上がる方が自己満足の度合いは高いが、最初からそれを求める必要はないし、意外とハードルも高い。
良い感じに自己満足の度合いを高めることが習慣化すると、きっと他人とは競わなくなる。
他人や他者と競うことで人類は大きく進歩したが、それゆえに不毛の苦しみも大きくなった。
競争という分野がブラック化する事になるし、本来は競争してるわけではないのに、今自分が胸の内に秘めてることを口にすると、途端に競争原理に晒され勝った負けたの対象にされてしまう。
投資が、予定や未定を目掛けて注がれるようになったことで、自己満足が自己満足で終わることは、役に立たないことと括られるようになったが、そのことで自己満足を楽しめない空気感が出来上がったように感じる。
10年くらい前から、ノーベル賞を受賞するような方が異口同音に「すぐに役立つことを求める空気が時代の閉塞感を生んでいる」と言ってるように。
自己満足を楽しみたいと思うならば、武士は食わねど高楊枝の心意気は大切だ。
ただし、そんな思いは他人には言わない方が良い、親しくても。